還元炎(読み)かんげんえん(英語表記)reducing flame

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

還元炎
かんげんえん
reducing flame

窯焚きのとき,空気の流入を制限して不完全燃焼をさせた際に生じる炭素を含んだ。これによってに含まれる酸化金属を還元させ,金属本来の色彩に発色させる。青磁は鉄釉の還元により,また辰砂 (しんしゃ) は銅釉の還元によって生じた色である。

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百科事典マイペディアの解説

還元炎【かんげんえん】

の中で空気の補充が不十分なため不完全燃焼している部分。通常のバーナーでは内炎。温度が低く還元性がある。
→関連項目酸化炎

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

還元炎
かんげんえん
reducing flame

気化した燃料は炎をあげて燃え、空気(酸素)の供給が適当であれば、炎は境界層を境として、外炎と内炎に分かれた構造をもつ。内炎には、燃料の熱分解で生じた水素原子、炭素原子、一酸化炭素などの、還元された物質を含むので、内炎を還元炎という。一方、外炎では、燃焼が進行して内炎より高温度となり、水蒸気、二酸化炭素などの酸化された物質を含むので酸化炎という。還元炎中では、白金のように安定な金属が炭素と反応して炭化物となるので、白金器具を還元炎中で熱してはならない。ホウ砂球反応のような熱化学呈色反応では、還元炎中と酸化炎中の呈色が異なることが多い。[岩本振武]

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世界大百科事典内の還元炎の言及

【土器】より

…焼成の最終段階に意図的にくすぶらせたり(中国の新石器時代竜山文化の黒陶),焼成直後の土器を籾殻の山に埋めたり板の上に伏せたりすると,炭素やタールの粒子が小さな孔を満たし,黒く緻密な土器に仕上がる。 焼成の初段階に酸素を十分に供給し,途中でこれを断つと,一酸化炭素の多い炎(還元炎)となり,製品は灰色に仕上がる。焼成温度が600~800℃程度の土器は軟質で,たたいても低い音しか発しないが,1000℃を超える高温で焼き上げると硬質に仕上がり,たたくと高い音を発する。…

※「還元炎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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