出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
…アブラナ科の二年草。漬物にすると独特の酸味があるところから,スイグキナともいい,また地名からカモナ(賀茂菜)ともいわれる。葉には毛がなく,へら形で,葉縁の欠刻程度は多様である。根は倒円錐状に肥大する。京都の特産で京都付近での栽培が多いが,最近では丹波地方でも作られるようになった。来歴は明らかではないが,江戸時代の文献に記載のあるところから,300年前後の栽培歴のあることが認められている。種としてはカブ・アブラナ類のもので,古い原種は絶滅し,現在栽培されているものは明治後期に,原種系と聖護院カブおよびナタネを交雑したものに由来している。…
…品漬は赤カブにキュウリ,ナス,ハツタケその他の野菜やキノコをとり合わせた塩漬で,色の美しい飛驒高山の名物。(5)近畿 京都の漬物は,千枚漬,酸茎(すぐき),しば漬,菜の花漬,壬生菜(みぶな)漬,日野菜漬とまことに多彩である。酸茎は,晩秋に収穫したカブの1種であるスグキナの根株を塩漬にし,独特のおもしをかけて寒気にさらすもので,乳酸発酵に由来する独特の酸味と香味が珍重される。…
※「酸茎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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