金台寺(読み)こんたいじ

日本歴史地名大系 「金台寺」の解説

金台寺
こんたいじ

[現在地名]芦屋町西浜町

遠賀川河口部の西岸に位置する。海雲山と号し、時宗。本尊阿弥陀如来。応安元年(一三六八)一遍七世の法孫像阿の開山と伝える。もと垂間たるま(垂間野橋ともいう)付近にあったので、垂間道場ともいったという(続風土記附録)中世の歴代住職はいずれも「像阿弥陀仏」と称しており(金台寺過去帳)、「応永二年ママ十二月十三日」に当寺に施入された洪鐘の銘(太宰管内志)にも「奉施入洪鐘一口筑前国葦屋津金台寺」「第三世住持像阿弥陀仏」とみえる。

金台寺
こんだいじ

[現在地名]佐久市大字野沢

野沢村のほぼ中央、東西に走る佐久甲州道(現国道一四一号)に面している。時宗、紫雲山来迎院金台寺、本尊阿弥陀如来。

弘安二年(一二七九)一二月、一遍上人回国の折、時の領主伴野太郎時信が深く上人に帰依し開基創立したという。同三年八月、一遍が京の因幡堂を出て善光ぜんこう寺へ参る途中、信濃国佐久郡伴野とものの市庭の在家で別時念仏を行ったことを描いた重要文化財に、紙本著色「一遍上人絵伝」巻二と紙本墨書他阿上人自筆仮名消息がある。「絵伝」は鎌倉末期の模写本と推定され、全一〇巻中の第二巻目で、詞書は墨書きで、詞・絵ともに各五段からなる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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