金春信高(読み)コンパル ノブタカ*

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「金春信高」の解説

金春 信高
コンパル ノブタカ*


職業
能楽師(金春流シテ方)

肩書
金春流宗家(79代目),日本能楽会会長

生年月日
大正9年 4月12日

出生地
東京

出身地
奈良県 奈良

学歴
関西大学専門部国漢科〔昭和17年〕卒

経歴
父の金春光太郎(金春八条)に師事し、能を学ぶ。7歳で初舞台。14歳の時に「車僧」で初シテ。昭和26年金春流宗家を継承。31年上京し東京を拠点に活動、謡本「金春昭和正本」の改訂、「大原御幸」「伯母捨」など廃絶していた演目の復曲を行う。40年より日本能楽会会員。この間、51〜55年能楽協会理事長、平成9〜13年日本能楽会会長兼宗家会会長。18年長男・安明が80代宗家を継承。著書に「動かぬ故に能という」「十人といろ」がある。“気違い”を自認する大のボクシングファンでもあった。

所属団体
日本能楽会,能楽協会

受賞
勲四等瑞宝章〔平成2年〕

没年月日
平成22年 8月7日 (2010年)

家族
父=金春 八条(=光太郎 78代宗家),祖父=金春 七郎広運(76代宗家),長男=金春 安明(80代宗家)

親族
叔父=金春 栄治郎(77代宗家)

伝記
わが人生の師 新井 正明,素野 福次郎 ほか著(発行元 竹井出版 ’86発行)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「金春信高」の解説

金春信高 こんぱる-のぶたか

1920-2010 昭和-平成時代の能楽師シテ方。
大正9年4月12日生まれ。金春流宗家78代金春八条の長男。昭和2年初舞台。9年「車僧」で初シテ。26年金春流79代宗家を継ぎ,31年流派の拠点を奈良から東京に移した。40年日本能楽会会員。61年(社)金春円満井会を設立。能楽協会理事長,日本能楽会会長をつとめた。新作能に「佐渡」がある。平成18年家元を長男安明にゆずる。平成22年8月7日死去。90歳。東京都出身。関西大卒。著書に「動かぬ故に能という」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「金春信高」の意味・わかりやすい解説

金春信高【こんぱるのぶたか】

能楽金春流の能楽師。シテ方。奈良県に生まれる。関西大学卒業。金春流78代宗家金春八条の長男で,1951年,79代宗家を継承。56年,金春流の拠点を奈良から東京に移す。近代の金春流再生に尽力した。2006年,80代宗家を長男の金春安明に継承。能楽協会理事長,日本能楽会会長を歴任

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「金春信高」の意味・わかりやすい解説

金春信高
こんぱるのぶたか

[生]1920.4.12. 東京
[没]2010.8.7.
能のシテ方金春流宗家 79世。78世金春八条の長男。1951年宗家を継承。『大原御幸』『砧』『胡蝶』『伯母捨』など,金春流では廃絶していた演目の復曲や,謡本の刊行にも尽力した。

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世界大百科事典(旧版)内の金春信高の言及

【金春流】より

…その子の金太郎(桜間弓川(きゆうせん))も父の衣鉢を継ぎ,一門を率いて奮闘した。現家元79世金春信高(のぶたか)(1920‐ )は,父の78世光太郎(八条)や叔父の77世栄治郎らと奈良に住んでいたが,1956年,東京に移住した。流儀の地盤は東京,奈良,熊本,名古屋などで,流勢は盛んとはいえない。…

※「金春信高」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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