金谷神社(読み)かなやじんじや

日本歴史地名大系 「金谷神社」の解説

金谷神社
かなやじんじや

[現在地名]萩市大字椿 金谷

萩城下の南の出入口にあたる地にあり、かつては傍らに大木戸が設けられていた。祭神は菅原道真。旧郷社。

金谷天満宮とよばれ、社伝によれば文治二年(一一八六)長門守護佐々木高綱が太宰府だざいふ天満宮(現福岡県筑紫郡太宰府町)から現在地よりやや東方の奥金谷に勧請し、総鎮守社としたという。天正一一年(一五八三)の毛利輝元御判物(当社所蔵文書)によれば、長州第三宮天満宮と称されている。その後二代藩主毛利綱広から材木等の寄進を受けて堂宇を修復、五代藩主吉元などの帰依を受け、享保五年(一七二〇)現在地に遷座し、朱塗社殿回廊、社坊の本堂庫裏、鳥居・神楽堂・仁王門・鐘楼・心字池などが順次落成した。


金谷神社
かなやじんじや

[現在地名]花巻市金矢

花巻市街から花巻温泉に向かう道沿いに鎮座する。稲蒼魂命・瀬織津姫命を祀り、旧村社。「湯本村誌」によれば、金矢かなや村の草分高橋庄兵衛が熊野大権現を当地に勧請したことに始まるといい、文化年中(一八〇四―一八)宇南大権現を併祀した。明治初年の神仏分離の際に権現は仏とされたため、村を挙げて早池峰はやちね山に登拝し、霊石を奉遷して神体とし早池峰神社と改め、昭和二七年(一九五二)当地の旧村名にちなみ現社名に改めた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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