晩鐘(読み)ばんしょう

精選版 日本国語大辞典「晩鐘」の解説

ばん‐しょう【晩鐘】

[1] 〘名〙 夕方に鳴らす、寺院教会などの。暮れの鐘。入相(いりあい)の鐘。
※本朝無題詩(1162‐64頃)五・秋日即事〈藤原周光〉「莫言鵬鷃逍遙異、斯処交談」 〔韋応物‐秋景詣瑯琊精舎詩〕
[2] (原題Angélus 「お告げの鐘」の) 油絵。一八五九年ミレー作。夕日畑野の中でお告げの鐘を聞きながら合掌している若い農民男女の敬虔な姿を描いたもの。

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デジタル大辞泉プラス「晩鐘」の解説

晩鐘

フランスの画家ジャン・フランソワ・ミレーの絵画(1857-1859)。原題《L'Angélus》。晩鐘に合わせて死者のために祈りを捧げる農民の姿を描いたもの。『落ち穂拾い』とともに、日本国内で最も広く知られる西洋絵画作品の一つ。パリ、オルセー美術館所蔵。

晩鐘

佐藤愛子長編小説。2014年刊。元夫、田畑麦彦(作中では「畑中辰彦」)と著者自身(同「藤田杉」)をモデルとする作品。2015年、第25回紫式部文学賞受賞。

晩鐘

尾花仙朔の詩集。2015年刊行。2016年、第34回現代詩人賞受賞。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「晩鐘」の解説

晩鐘
ばんしょう
L'Angélus

J.F.ミレーの 1859年の作品。オルセー美術館蔵。野良仕事を終り,夕べの祈りの鐘の音に一日の感謝を捧げる夫婦の姿を描いた名画。 59年のサロンに出品され,その後アメリカに渡り開拓民の心情に合致するものとして称賛を受けたが,フランスに買戻された。

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世界大百科事典内の晩鐘の言及

【市】より

交易・売買取引のための会同場所。市場(いちば)ともいう。いろいろな形態の市が,古代から世界のほとんどの社会に認められる。K.ポランニーによれば,人間社会の歴史全体からみると,生産と分配の過程には,三つの類型の社会制度が存在しており,古代あるいは未開の社会から現代諸社会まで,それらが単一にあるいは複合しながら経済過程の機構をつくってきた。それらは,(1)互酬reciprocity 諸社会集団が特定のパターンに従って相互に贈与しあう,(2)再分配redistribution 族長・王など,その社会の権力の中心にものが集まり,それから再び成員にもたらされる,(3)交換exchange ものとものとの等価性が当事者間で了解されるに十分なだけの安定した価値体系が成立しているもとで,個人間・集団間に交わされる財・サービス等の往復運動,の3類型であり,それぞれの類型は社会構造と密接に連関をもって存在している。…

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