鉄鉢(読み)テッパツ

デジタル大辞泉 「鉄鉢」の意味・読み・例文・類語

てっ‐ぱつ【鉄鉢】

鉄製はち。僧が托鉢たくはつ食物などを受けるのに用いる。応器。てつばち。
かぶとの鉢が鉄製のもの。かなばち。

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精選版 日本国語大辞典 「鉄鉢」の意味・読み・例文・類語

てっ‐ぱつ【鉄鉢】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 鉄製の鉢。僧が托鉢(たくはつ)の時などに、食物を受けるのに用いる鉄の容器。他に瓦鉢、石鉢、木鉢などがある。てつばち。
    1. [初出の実例]「鉄鉢に欲のこぼるる村千鳥」(出典:雑俳・折句道しるべ(1767))
    2. [その他の文献]〔戴叔倫‐贈行脚僧詩〕
  3. 鉄製の兜(かぶと)の鉢。かなばち。
    1. [初出の実例]「冑五百卅三枚、鉢一百五十七枚、革鉢五十枚」(出典日本三代実録‐元慶五年(881)四月二五日)

てつ‐ばち【鉄鉢】

  1. 〘 名詞 〙てっぱつ(鉄鉢)
    1. [初出の実例]「右に鉄鉢(テツバチ)左に錫枝、観音経訓読を誦して」(出典:浮世草子・新色五巻書(1698)三)

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普及版 字通 「鉄鉢」の読み・字形・画数・意味

【鉄鉢】てつぱち

鉄の鉢。唐・戴叔倫〔行脚僧に贈る〕詩 木杯、能く水を渡り 鐵鉢、肯てす 到る處雲榻に棲む 何(いづ)れの年にか峯に臥せん

字通「鉄」の項目を見る

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食器・調理器具がわかる辞典 「鉄鉢」の解説

てっぱつ【鉄鉢】

僧が托鉢(たくはつ)(米や金銭を乞うて歩く修行)の時に用いる鉄製の黒い鉢。応量器一種で、鉄製でなくてもいうことがある。また、この形に似た陶磁器の鉢をいうこともあり、煮物などを盛るのに用いる。

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