阿弗利加・亜弗利加(読み)アフリカ

精選版 日本国語大辞典 「阿弗利加・亜弗利加」の意味・読み・例文・類語

アフリカ【阿弗利加・亜弗利加】

(Africa Afrika) 六大州の一つ。ユーラシア大陸の南西にあり、東はインド洋、西は大西洋、北は地中海に面する世界第二の大陸。赤道がほぼ中央を走り、熱帯、亜熱帯気候を呈する。一六、七世紀以来ヨーロッパ諸国の植民が行なわれ「植民地大陸」の名で呼ばれたが、第二次世界大戦以後民族独立運動が起こり相次いで独立国が誕生した。
[語誌](1)古くはアフリカのことを「リビア」と呼んでいた。漢字表記の「利未亜」は利瑪竇マテオ=リッチ)の「坤輿万国全図」(一六〇二)に見られ、日本にも伝わり、新井白石の「采覧異言‐二」(一七一三)などにも用いられている。
(2)「アフリカ」の音訳としては、「坤輿万国全図」に「小亜非利加」があり、アフリカの北西にある地域名であった。「職方外紀」(一六二三)では「亜非利加」が大陸名として用いられた。
(3)日本では「童蒙階梯西洋往来」(一八六八)など、「非」という表記も一時期用いられていたが、一九世紀末期から次第に見られなくなった。「亜弗利加」「亜仏利加」「亜払利加」「亜夫利加」「阿弗利加」などとも書き、いずれも日本独自の当て方かと思われる。なかでも、「亜弗利加」は一八世紀後期にすでに用例が見え、最も広く用いられた漢字表記である。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報