限界効用学派(読み)げんかいこうようがくは(その他表記)marginal utility school; Grenznutzschule

百科事典マイペディア 「限界効用学派」の意味・わかりやすい解説

限界効用学派【げんかいこうようがくは】

限界効用が財の価値を決定するとする経済学派。1870年代に英国ジェボンズオーストリアメンガースイスワルラスが別個に提唱し,限界革命と呼ばれる経済学体系の再建をもたらした。メンガーに始まりベーム・バウェルク,ウィーザーらに継承されたオーストリア学派と,ワルラス,パレートらのローザンヌ学派に大別されるが,狭義には前者のみをさす。前者の心理的に対し後者は数理的を特徴とする。
→関連項目クラーク経済学ゴッセン新古典派

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「限界効用学派」の意味・わかりやすい解説

限界効用学派
げんかいこうようがくは
marginal utility school; Grenznutzschule

主観価値学派とも呼ばれる。経済学において価値論の基礎を主観的な価値評価である限界効用理論におく経済学者の総称。限界革命を起した W.S.ジェボンズ,C.メンガー,L.ワルラスの3人を古典派経済学から区別して用いられるようになった。狭義には C.メンガーに続いて限界効用一元論的立場を最も徹底させたオーストリア学派をさすが,広義には L.ワルラスにより創設されたローザンヌ学派,A.マーシャルを創始者とするケンブリッジ学派,P.ウィックスティードとロンドン学派,J.B.クラークらのアメリカの経済学者の一部などをも含む。

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