陣山遺跡(読み)じんやまいせき

日本歴史地名大系 「陣山遺跡」の解説

陣山遺跡
じんやまいせき

[現在地名]熊本市水前寺公園

熊本台地の中心にあたる託麻たくま台地の西側、標高約一五メートル程度の台地の上にある。勤労者福祉センター(熊本テルサ)建設に先立ち熊本県文化課により発掘調査が実施された。縄文弥生時代遺物が出土したが、遺跡の主体をなすのは古代(奈良時代から平安時代)である。古代の竪穴住居跡五一軒、掘立柱建物三軒が確認された。この地は、肥後国府や肥後国分僧寺・国分尼寺にも近く、西海道の推定地のすぐ東側にあたり、古代肥後国の中心域の一部と推定される。住居跡には竈が設置されている。

出土遺物では土師器須恵器などのほか彩釉陶器(緑釉・二彩)や越州窯系青磁がある。


陣山遺跡
じんやまいせき

[現在地名]善通寺市与北町

昭和一七年(一九四二)弥生時代の平形銅剣三口が出土して注目された。遺跡は与北よぎた山の東麓買田かいだ池上流にあたり、三口の銅剣が一束になっており、径二〇センチほどの石が約三〇個敷かれていたというが、実態は不明。発見された銅剣は三口であったが、発見後一口は鋒の先端が折損した。


陣山遺跡
じんやまいせき

[現在地名]高梁市松原町松岡

標高四四〇メートルを超える吉備高原上にある。遺跡所在地周辺は、標高四〇〇メートルから五〇〇メートルの高度でなだらかに起伏する高原面を形成している。当遺跡出土遺物は、旧石器時代に属するものと考えられる石器群と縄文時代早期の遺物類である。前者は石槍(ポイント)スクレーパーで、すべてサヌカイト製の石器。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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