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陰葉 いんようshade leaf

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

陰葉
いんよう
shade leaf

弱い光量下での生活に適する葉。概して葉が薄く,能率のよい受光と光合成に適する一方で,葉肉量に比例する呼吸量は少くてすむ。したがって,呼吸と釣合うだけの光合成を行うに必要な光量であるところの補償点の値は低い。葉の薄さは,海綿状組織よりもむしろ柵状組織の発達が悪いことによる。陰葉は必ずしも陰生植物の葉ということではなく,日当りのよいところに生育する陽生植物においても,他の葉にさえぎられた位置に生じる葉は陰葉的となる。

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デジタル大辞泉の解説

いん‐よう〔‐エフ〕【陰葉】

直射日光の当たらない所につく葉。陽葉に比べて大きいが、薄い。

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大辞林 第三版の解説

いんよう【陰葉】

日陰で生育した植物の葉。一般に、薄くて面積が大きい。 ↔ 陽葉

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

陰葉
いんよう

林内などの弱光下で形成された葉。日なたの葉(陽葉)に比べて、厚さが薄く、面積が広いなどの形態的特徴がある。陰葉の構造は、柵状(さくじょう)組織が陽葉で2~3層あるものが、わずか1層しかない。逆に海綿状組織はよく発達する。クロロフィル含量は陽葉より多い場合が多いが、単位面積当りの同化量は小さい。弱光下では光合成能力がよく、光補償点は陰葉のほうが陽葉より低い。気孔数も少なく、開度も小さいが、同じ開度の陽葉より蒸散量は多い。したがって、含水量が多いにもかかわらずクチクラ層の発達が悪いため、乾燥に弱い。同じ樹木でも、樹冠の内部や北側につく葉は陰葉になりやすい。[奥田重俊・吉田精一]

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