日当りのよい場所によく生育する植物で、弱光下では耐陰性が乏しく、成長が阻害される。大部分の一年生植物、砂漠植物、高山の山頂部に生育する植物などが含まれる。典型的な陽生植物では陽葉のみで、陰葉をほとんど生じない。また、陽生植物は強光のもとでは物質生産速度が高い。一般に日当りのよい場所は風通しもよく、土地も乾燥するため、陽生植物は耐乾性の性質も兼ね備えている。
陽生植物の代表的な種は、樹木ではアカマツ、シラカンバ、ヤシャブシ、アカメガシワ、クサギ、ウツギなど、草本植物ではススキ、シバ、タンポポ、ナズナ、ニシキソウ、エノコログサなどがあげられる。草原や日の当たる路傍に生える植物、耕作地の作物や雑草などはほとんどが陽生植物である。
[奥田重俊]
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