改訂新版 世界大百科事典 「陳銘枢」の意味・わかりやすい解説
陳銘枢 (ちんめいすう)
Chén Míng shū
生没年:1889-1965
中国の政治家,軍人。字は真如。広東省合浦(現,広西チワン族自治区合浦県)の人。かつて同盟会会員で,保定軍官学校を卒業後,北伐に参加し,蔣介石のクーデタ後は国民革命軍総政治部副主任となり,ソビエト地区包囲攻撃を指揮した。1932年,日本が起こした上海事変において淞滬(しようこ)抗戦に参加し,しだいに抗日と反蔣の立場を強めた。33年李済深,蔡廷鍇らとともに国民革命軍第十九路軍を加え,福建省で中華共和国人民革命政府(福建人民政府)をつくった。失敗後,中華民族解放大同盟などを組織し,共産党の八・一宣言を支持した。抗戦中,民主政団同盟,三民主義同志聯合会に参加し,国民党革命委員会成立後は中央常務委員をつとめた。中華人民共和国成立後,全人代常務委員,政協全国委常務委員等を歴任し,北京で病没した。
執筆者:石田 米子
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