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電子タバコ でんしたばこ Electronic cigarette

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知恵蔵2015の解説

電子タバコ

電子タバコとは、タバコ型の吸入器によってタバコやミントフルーツなどの味・香りをつけた水蒸気を吸引するものである。吸入器は、カートリッジに入った液体をバッテリーによって加熱、変霧器という部分で霧状にするしくみになっている。先端に、吸入時に点灯する赤いランプをつけてタバコの火のように見せるものもある。
吸入感覚がタバコに非常に近いと言われ、タバコの代替品、禁煙あるいは減煙用の補助具として近年発達した。日本では07年ごろから流通していると考えられる。吸入する液体はグリセリンプロピレングリコール、各種香料等食品添加物の混合物であるが、外国製品にはニコチンが含まれるものがある。ニコチン含有製品は、日本での販売は薬事法上許可されておらず、国内で販売される電子タバコもニコチンゼロをうたい文句としている。
ところが、08年に世界保健機関(WHO)が電子タバコの安全性に対して疑問を呈する発表を行った。09年にはアメリカ食品医薬品局(FDA)が、ニコチンを含まないと表示のある商品からニコチンが検出されたり、経口摂取すると毒性のあるジエチレングリコールが検出されたりする例があったとする調査結果を公表した。日本の国民生活センターでは、電子タバコの安全性についての問い合わせが増えたことから、10年5月から7月にかけ、カートリッジ内の成分および、販売者の安全性確保についての調査を行った。その結果、調査対象の25銘柄中、ニコチンを含有しない旨の表示のある商品とない商品それぞれ2銘柄、合計4銘柄からニコチンが検出された。また、成分表示にばらつきがあること、カートリッジの成分について飲用時の安全性に関しては調査されているものの、吸入時の安全性は確認されていないなどの問題点も指摘されたことから、同センターは行政に対し、適切な調査および指導、法規制などを求め、これを受けて厚生労働省は消費者への注意喚起を行うとともに、都道府県に向け、販売業者への監視指導を行うよう要請した。また、調査結果を受けて、各販売業者は自主規制も行っている。
ニコチンを含まず煙の出ない製品ではあっても、外見上タバコを吸引しているのと区別がつきにくいことから、社会通念状、禁煙場所での吸引は控えるべきものとの認識も広まりつつある。多くの銘柄で未成年者の吸引を禁じる表示を行っており、またJR北海道では09年4月に全線の列車内および駅施設等の禁煙エリア内での吸引を禁じる告知を行った。
10年10月1日よりタバコが値上げされたことから、電子タバコへの注目はさらに高まりつつある。販売各社は禁煙補助に有効と受け取れるような宣伝を行っているが、反面、タバコ吸引につながるとの見方もあり、安全性その他のより深い調査が待たれるところである。

(椎崎亮子  フリーライター / 2010年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

でんし‐タバコ【電子タバコ】

カートリッジに封入された液体を噴霧器で霧状にして吸引する、紙巻きタバコの代用品。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
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