電気毛布(読み)デンキモウフ

デジタル大辞泉 「電気毛布」の意味・読み・例文・類語

でんき‐もうふ【電気毛布】

電熱線絶縁性の耐熱物質で包み、毛布に入れたもの。

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精選版 日本国語大辞典 「電気毛布」の意味・読み・例文・類語

でんき‐もうふ【電気毛布】

  1. 〘 名詞 〙 保温具の一つ。絶縁性の耐熱物質で包んだ電熱線を毛布に入れたもの。
    1. [初出の実例]「善意というほのぼのとした電気毛布の上で」(出典:他人の顔(1964)〈安部公房〉灰色のノート)

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改訂新版 世界大百科事典 「電気毛布」の意味・わかりやすい解説

電気毛布 (でんきもうふ)

身体と毛布の間に暖かい空気層を作り,睡眠中逃げる熱を補給する保温器具。強い熱を出す局部暖房器具とは異なる。1912年アメリカで,結核患者が戸外に出る際の医療補助具として,電熱線を挿入した小さな布片が発明された。これを数枚縫い合わせベッドの暖房具としても使うようになり,45年電気毛布が商品化された。日本での発売は55年で,毛布の中にビニル被覆式ヒーター線と温度調節用サーモスタットが挿入されていた。67年にはサーミスターサイリスターを用いたソリッドステートコントロール方式が開発され,性能が格段に向上した。これをきっかけに生産台数が急上昇したが,70年をピークにやや減少している。40℃以上の温度が得られるが,睡眠中の適温は31~33℃といわれる。同様の構造で電気敷布(1973発売)もある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「電気毛布」の意味・わかりやすい解説

電気毛布
でんきもうふ

二重織の毛布の中にヒーター線を内蔵した就寝用暖房器具。掛け毛布と敷き毛布とがあり、構造、性能ともにほとんど同じである。毛布にはポリエステルアクリルレーヨン羊毛、またはこれらの混紡繊維を使用し、織るときにヒーター線の通る通路を形成する二重平織となっている。ヒーター線は、1本の線の中に発熱線、信号線および特殊サーミスター材料からなる感熱層とで構成され、ヒーター線の全長にわたって温度検知機能をもっているので、温度制御性および安全性に優れている。また制御機構の故障やなんらかの原因で異常に温度上昇しても、別の温度過昇防止機構が作動して電源を切るようになっている。使用する温度も約20~55℃とコントローラーダイヤルを回すだけで、簡単に調節できる。消費電力は約70~170ワット。サイズも大・中・小のほかダブルサイズのものまで、種類も豊富にそろっている。よく広げて就寝前の1時間くらいを最高目盛りで通電し、40℃くらいの温度に予熱しておき、ふとんに入ってから快適温度といわれる31~33℃くらいにダイヤル目盛りを下げて使う。折り畳んで使ったり、行火(あんか)などほかの暖房器具などと併用してはならない。

須田 洋]


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百科事典マイペディア 「電気毛布」の意味・わかりやすい解説

電気毛布【でんきもうふ】

細い銅箔(はく)線,鉄クロム線をビニルなどで包んだ電熱線を装置した毛布。コントローラー(温度調節器)により適温に調節でき,過熱の危険防止のため,温度ヒューズ,サーモスタットを装備

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