顧眄(読み)コベン

デジタル大辞泉 「顧眄」の意味・読み・例文・類語

こ‐べん【顧×眄】

[名](スル)《「眄」は見回す、または横目で見ること》振り返って見ること。こめん。
「他の者の意嚮いこうを―しなければならない」〈倉田愛と認識との出発

こ‐めん【顧×眄】

こべん(顧眄)」に同じ。〈日葡

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精選版 日本国語大辞典 「顧眄」の意味・読み・例文・類語

こ‐べん【顧眄】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ふりかえって見ること。転じて、目をかけること。恩恵を与えること。顧盻(こけい)。こめん。
    1. [初出の実例]「着座之後、更不顧眄」(出典古事談(1212‐15頃)一)
  3. あちらこちら見まわすこと。
    1. [初出の実例]「其眼は輝きて鋭く、急速(せはし)く左右を顧眄(コベン)するところ、彼が不穏の心を示して居た」(出典:悪魔(1903)〈国木田独歩〉三)
    2. [その他の文献]〔後漢書‐馬援伝〕

こ‐めん【顧眄】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「めん」は「眄」の呉音 ) =こべん(顧眄)色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「ワガミヲ comen(コメン) シテ シンダイヲ ナヲセ」(出典:日葡辞書(1603‐04))

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普及版 字通 「顧眄」の読み・字形・画数・意味

【顧眄】こべん

あたりを見まわす。自ら誇る意がある。〔後漢書、馬援伝〕、自らふ。~、之れを試みしむ。、鞍に據りて眄し、以て用ふべきを示す。笑つて曰く、矍鑠(くわくしやく)たる哉(かな)、是のやと。

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