デジタル大辞泉
「横目」の意味・読み・例文・類語
よこ‐め【横目】
1 顔の向きを変えず目だけで横の方を見ること。また、その目つき。「横目でにらむ」
2 (「…を横目に」の形で)ちょっと見るだけで、かかわろうとしないこと。「騒動を横目に通りすぎる」
3 木目や紙の目などが横に通っていること。また、そのもの。
4 漢字の部首の一。「罪」「羅」などの上にある「罒」の呼び名。あみがしら。
5 目をわきにそらすこと。わき見をすること。
「―もつかはずまもりゐ給へり」〈十訓抄・三〉
6 他に目を移すこと。他に心を移すこと。
「その後思ひかはして、また―する事なくて住みければ」〈宇治拾遺・九〉
7 監視すること。また、監視役。
「其人足をとらへて、厳しく―を付け」〈浮・武家義理・一〉
8 「横目付」の略。
「門番に取り入り、―にしなだれ」〈浮・一代男・二〉
[類語]流し目
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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よこ‐め【横目】
- 〘 名詞 〙
- ① ( ━する ) 横を見ること。また、目だけ動かして横を見ること。また、その目つき。よこみ。流し目。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
- [初出の実例]「横目でじろじろ旦那様の面を視ながら引退るを待って」(出典:其面影(1906)〈二葉亭四迷〉九)
- ② ( ━する ) 他に目を奪われること。他に心を移すこと。二心をもつこと。
- [初出の実例]「姫君の世を背き給にしにさだまり給て、よこめなく在り付き給にたる」(出典:浜松中納言物語(11C中)三)
- ③ ( ━する ) 監視すること。また、その人。
- [初出の実例]「いや、よこめがあって、貴所たちにも心はゆるされぬ」(出典:咄本・金地院旧蔵天理本昨日は今日の物語(1614‐24頃))
- ④ 「よこめつけ(横目付)」の略。
- [初出の実例]「それには横目(ヨコメ)の入所、横目申かぬるをば、定なうして」(出典:甲陽軍鑑(17C初)品四〇上)
- 「御門の不自由成にては門番にとり入、横目(ヨコメ)にしなだれ」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)二)
- ⑤ 木目や紙の目などが横に通っていること。筋目が横に通っていること。また、そのもの。
- [初出の実例]「笏は横目あるは見苦事也」(出典:富家語(1151‐61))
- ⑥ 「よこめおうぎ(横目扇)」の略。
- [初出の実例]「秋きぬと古き扇を忘れなば又はりかへよよこめならぬに」(出典:相模集(1061頃か))
- ⑦ 漢字の頭(かしら)の一つ。「睪」「置」などの「罒」の部分をいう。「目」の字を横にしたものと、「网」から変化したものとがあり、後者は「網頭(あみがしら)」ともいう。この頭をもつ字は、字典では目部と网部とに分かれる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「横目」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の横目の言及
【百姓代】より
…村方三役の一つ。村目付,横目などといったところもある。村方三役の一つである[名主](庄屋,肝煎)は近世の村体制成立とともに置かれ,名主を補佐する[組頭]もそれとほぼ同時期に設置されたが,百姓代の成立はそれらよりかなり遅く,中期以降一般化した。…
※「横目」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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