飛上る(読み)トビアガル

デジタル大辞泉 「飛上る」の意味・読み・例文・類語

とび‐あが・る【飛(び)上(が)る】

[動ラ五(四)]
(「跳び上がる」とも書く)跳ねて上にあがる。跳ね上がる。「岩の上に―・る」
飛んで空へ上がる。空中へ舞いあがる。「飛行機が―・る」
(「跳び上がる」とも書く)喜びや驚きのために、思わず飛びはねる。「―・って喜ぶ」
順番を飛びこして進む。「二階級―・って師範になる」
[類語]躍る躍り上がる跳ね上がる小躍りする飛び跳ねる舞い上がる跳ね上げる飛ぶ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「飛上る」の意味・読み・例文・類語

とび‐あが・る【飛上】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. とんで上にあがる。勢いよくはねあがる。
    1. [初出の実例]「二の人(ひと)化成(な)る火(ひ)の上(うへ)に飛騰(トヒアカル)こと一尺(ひとさか)余許(あまり)」(出典:日本書紀(720)欽明五年一二月(北野本訓))
  3. とんで空へあがる。空へ舞いあがる。
    1. [初出の実例]「御園生(みそのふ)の百木の梅の散る花し天に登妣安我里(トビアガリ)雪と降りけむ」(出典:万葉集(8C後)一七・三九〇六)
  4. 特に、ひじょうに驚いたり、喜んだりしたときなどに、思わずとびはねる。
    1. [初出の実例]「店の障子をがらりと明けて、飛上ったから」(出典:真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉一二)
  5. とっぴな言動をする。調子にのってさわぐ。
    1. [初出の実例]「陽気に飛上(トビアガ)る蚤の小男も」(出典:洒落本・北川蜆殻(1826)序)
  6. 順序をふまないでのぼる。また、値段が急激にあがる。
    1. [初出の実例]「江戸の下谷の武具店で、一遍に高値に飛びあがったのを買って来て」(出典:唐人お吉(1928)〈十一谷義三郎〉三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android