電気を利用し、食後の汚れた皿を自動的に洗う機械。1940年にアメリカで開発され、現在アメリカでの普及率は5割以上にも達している。日本では、食生活の違い、たとえば米飯のデンプンの汚れを落としにくいことや、食器の形状が種々あるため、主として皿を洗うアメリカ式の方法では十分な効果が得られないなどから普及が遅れたが、食生活が欧米型に近づき、機械の改良が進んだことから、普及率が10%を超え、身近な家庭電化器具の一つになった。
食器の汚れは、デンプン、タンパク質、脂肪の三つの汚れで、デンプンの汚れはそのままでは冷水に溶けず、温水が必要となる。温水の温度はデンプンがα(アルファ)化する温度(米の場合で約60℃)が理想的である。一方タンパク質の汚れは高温では凝固して落としにくくなる(卵白の場合約70℃で凝固)。さらに油脂(常温で固まった状態のものを脂、液状のものを油という)の汚れは温度を高くして液状にすれば落としやすいので、45℃以上の温水が用いられる。このように食器洗い機では温水が必要なため、一般的にヒーターを備えている。温水は洗浄、除菌のほか、食器を温め、すすぎののち余熱で食器が速やかに乾燥する効果もある。
[竹谷康生]
洗浄方式はシャワー式と超音波式とに大別される。
(1)シャワー式食器洗い機 家庭用の一般的な方式で、籠(かご)に並べた食器に、洗剤を溶かした温水を強く吹き付けて洗浄を行う。水を吹き付ける方法として、プロペラで水をはねあげるもの、パイプに多数の孔(あな)をあけ、そこから水を出しながら回転させるものなどがある。
(2)超音波式食器洗い機 一般に業務用のものに採用され、水中に食器を入れて超音波で水を振動させ、食器の表面にキャビテーション(小さい気泡状の低圧空間)を発生させてその力で洗浄を行う。
なお、形状からみると、据え付け型、流し台組込み型、可搬型(車輪付きで移動可能なもの)、卓上型などに分類できる。
[竹谷康生]
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