飾り花(読み)カザリバナ

デジタル大辞泉 「飾り花」の意味・読み・例文・類語

かざり‐ばな【飾り花】

薬玉くすだま2」に同じ。
祭礼などに、軒提灯のきぢょうちんに飾る造花

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精選版 日本国語大辞典 「飾り花」の意味・読み・例文・類語

かざり‐ばな【飾花】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 昔、端午(たんご)節供に、邪気を払うために、衣服などに付けた薬玉(くすだま)後世名称。後には、新生児最初に迎えた正月の祝い物ともなった。〔随筆兎園小説(1825)〕
  3. 祭礼などの時に、軒下提灯(ちょうちん)に飾る造花。
    1. [初出の実例]「雨はだんだんに強くなるばかりで、家の老婢(ばあや)があわてて軒提灯や飾花(カザリバナ)を引込めるやうになって来た」(出典半七捕物帳(1923)〈岡本綺堂〉お化師匠)

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世界大百科事典(旧版)内の飾り花の言及

【いけばな】より

…盛花ははじめは自然主義的なものであったものが,やがて洋花を使った色彩豊かな盛花が考案されるようになってから,洋風なテーブルの上に置くことのできるいけばなとして,大正年間にかけて非常に流行した。安達潮花はこれを当初飾花(かざりばな)とも呼んだが,当時のブルジョア層の応接間という新しい室内空間に機能するものとして発展していった。こうした新しい形式の盛花の出現に刺激されて,西川一草亭に代表される文人花の長所に注目し,形よりも理念を先行させたいけばなを目ざして山根翠堂たちによる自由花の運動がはじめられた。…

※「飾り花」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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