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馬致遠 ばちえんMa Zhi-yuan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

馬致遠
ばちえん
Ma Zhi-yuan

[生]咸淳6(1270)頃
[没]延祐7(1320)/至順1(1330)
中国,元初の劇作家。大都 (北京) の人。号,東籬 (とうり) 。元に入って江南地方で役人となり,江浙行省の務提挙となったというほか,経歴は不明。晩年は隠棲していたと考えられる。関漢卿王実甫白仁甫と並んで元曲四大家に数えられ,伝統的な教養も深く,格調の高い洗練された文章で,元曲作家中屈指の文彩家とされる。作品は7編が現存し,特に王昭君の故事に題材をとった『漢宮秋』は元第一の傑作とされる。散曲の作品も多く『東籬楽府 (がふ) 』に収められる。代表作『青衫涙 (せいさんるい) 』『岳陽楼』『黄梁夢』『陳摶高臥 (ちんたんこうが) 』。

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デジタル大辞泉の解説

ば‐ちえん〔‐チヱン〕【馬致遠】

中国、元初の劇作家大都(北京)の人。号、東籬(とうり)。元曲四大家の一人。王昭君を主題とした雑劇「漢宮秋」で有名。ほかに散曲を集めた「東籬楽府(がふ)」がある。生没年未詳。

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世界大百科事典 第2版の解説

ばちえん【馬致遠 Mǎ Zhì yuǎn】

中国,元代の演劇である〈雑劇〉の代表的作者の一人。生没年不詳。活躍時期はほぼ元の前半であるが,大都(北京)の人で東籬と号し,江浙省の務提挙または務官になったという以外,詳しい事跡は不明。《漢宮秋》《岳陽楼》《陳摶高臥》《青衫涙》《薦福碑》《任風子》,および他の作者との合作《黄梁夢》の七つの雑劇と,散曲集《東籬楽府》が伝わる。作品には,官途での不遇に対する不満と,神仙へのあこがれが見られ,後者には当時盛行した全真教の影響が認められる。

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大辞林 第三版の解説

ばちえん【馬致遠】

中国、元代の劇作家。号は東籬。元曲四大家の一人。作品に「漢宮秋」「任風子」などがある。生没年未詳。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

馬致遠
ばちえん

生没年不詳。中国、元(げん)代の戯曲作家。号は東籬(とうり)。大都(だいと)(北京(ペキン))に生まれ、作家ギルド元貞書会に加入して雑劇(ざつげき)(元曲)作品を数多く書いた。中年になってようやく地方官の職を得て江南に行き、50歳を過ぎて引退したが、晩年もなお創作活動を続けている。没年は至治年間(1321~23)以後。作品の題名が15種知られるなかに、名作『漢宮秋(かんきゅうしゅう)』が含まれているが、『岳陽楼(がくようろう)』『任風子(じんふうし)』などの神仙劇もあり、当時流行の全真教の影響がみられる。ほかに南戯『牧羊記』も彼の作品といわれる。散曲(さんきょく)の作家としても名があり、慨世、写景の作品に佳作が多い。輯本(しゅうほん)『東籬楽府(とうりがふ)』に収められるもののうち、『夜行船・秋思』が知られている。[傳田 章]

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世界大百科事典内の馬致遠の言及

【漢宮秋】より

…中国,元代の戯曲。馬致遠作。和親策の犠牲となって異民族に嫁した悲運の美姫,漢の王昭君の伝説を劇化したもの。…

※「馬致遠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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