高まる(読み)タカマル

精選版 日本国語大辞典 「高まる」の意味・読み・例文・類語

たかま・る【高】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 空間的な高さや地位が高くなる。
    1. [初出の実例]「我が位置たかまるに付けて湧き来る企望のさまざま」(出典:うもれ木(1892)〈樋口一葉〉四)
    2. 「素直に高(タカ)まった鼻を見る」(出典俳諧師(1908)〈高浜虚子〉四五)
  3. 音、声、響きなどがだんだんと高くなる。次第に大きくなる。
    1. [初出の実例]「斯う思へば今更ら鼓動の昂(タカ)まるのも無理ではあるまい」(出典:別天地(1903)〈国木田独歩〉下)
  4. ある感情や気持の度合・程度が次第に強く、または激しくなる。
    1. [初出の実例]「恐ろしい考えが、次第次第に嵩(タカマ)って来て」(出典:女難(1903)〈国木田独歩〉四)
  5. 評判、うわさなどが次第に強く、また大きくなる。
    1. [初出の実例]「評判は非常に高まり」(出典:風流魔(1898)〈幸田露伴〉四)
  6. 数量や割合、また、物事の度合などが大きくなる。
    1. [初出の実例]「物価の上昇と名目賃金の上昇率が高まれば高まるほど」(出典:現代経済を考える(1973)〈伊東光晴〉IV )

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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