広くは朝鮮の、狭くは高麗時代(918~1392)の刊行書をさすが、本稿では後者について述べる。仏教が国教であったため、顕宗~宣宗年間(1011~87)、高宗年間(1236~51)の2回(3回説もある)、大蔵経が刊行された。後者は慶尚南道海印寺に版木(いわゆる八万大蔵経)が現存、前者はわが国に請来されたものがかなり多く、本国には乏しい。現存高麗本には上述の仏書が多く、それ以外のものはまれである。高麗人の崔瀣(さいかい)が撰(せん)した『拙藁千百』(日本尊経閣文庫)は有名である。近年さらに高麗版が発見されつつある。高麗朝では官版刊行のため書籍舗などを置いた。活字印刷はすでに行われ、「詳定礼文跋(ばつ)」(『李相国集後集』巻11)によれば、1230年代ごろにこの書が鋳字(活字)で28部印出されているが、その歴史はさらにさかのぼるであろう。現存本での最古は、フランス国立図書館蔵の1377年清州興徳寺で印出された『白雲和尚抄録仏祖直指心体要節』巻下1冊。
[藤本幸夫]
『韓国図書館学研究会編『韓国古印刷史』(1980・同朋舎出版)』
〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...
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