鴨部神社(読み)かべじんじや

日本歴史地名大系 「鴨部神社」の解説

鴨部神社
かべじんじや

[現在地名]志度町鴨部

鴨部川左岸、西山にしやま山際に鎮座する。祭神誉田別尊・足仲彦尊・息長足比売尊。旧郷社。鴨部八幡・西山八幡ともよばれた。社伝では天長六年(八二九)創建というが、「御領分中宮由来」には承保年中(一〇七四―七七)に山城石清水いわしみず八幡宮から勧請したとある。天正元年(一五七三)土佐兵の兵火で焼失したが、文禄四年(一五九五)寒川光重が再興したという。生駒一正の頃悪病が流行したので、一正の弟隼人が寛永元年(一六二四)に東向きの社殿を南向きに改築したと伝える(志度町史)別当は東隣にあった西光さいこう寺で、「讃岐国名勝図会」には随身門から上がって神社境内に本殿拝殿・神楽堂・神馬堂・若宮社・王子社が描かれ、東に下ったところに本地堂・庫裏があり、これらを総括する形で南東隅に大鳥居のあったことがわかる。


鴨部神社
かんべじんじや

[現在地名]今治市旭町五丁目

もとにあり、神戸大神ともいう。越智益躬を祭神とする古社であるが、今は吹揚ふきあげ神社の末である。「予陽河野盛衰記」にみえる伝承では、益躬は推古朝に、三韓の兵八千を率いて京に攻め上らんとする大将鉄人を播州蟹坂で討ち、その屍を伊予に持ち帰って府中ふちゆうの樹下に埋葬したとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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