(読み)ゲキ

デジタル大辞泉 「鷁」の意味・読み・例文・類語

げき【×鷁】

中国で、想像上水鳥。白い大形の鳥で、風によく耐えて大空を飛ぶといわれ、船首にその形を置いて飾りとした。
鷁首げきしゅ」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「鷁」の意味・読み・例文・類語

げき【鷁】

  1. 〘 名詞 〙 想像上の水鳥の名。白色で、形は鵜(う)に似ていて、大空を飛び回り、また、巧みに水にもぐるという。一説には、風鳥ともいう。天子の船などの先端に、この鳥の首を刻むことが多かったので、転じて、その船をもいう。
    1. [初出の実例]「暴風折之難。狂汰破舶之危。三江泛鷁。五嶺馳騏」(出典性霊集‐七(835頃)為故藤中納言奉造十七尊像願文)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐僖公一六年〕

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普及版 字通 「鷁」の読み・字形・画数・意味


21画

(異体字)
19画

[字音] ゲキ
[字訓] さぎ

[説文解字]

[字形] 形声
正字はに作り、兒(げい)声。〔説文〕四上に「鳥なり」とあり、雁に似た水鳥であるという。また〔左伝、僖十六年〕「六(りくげき)き飛び、宋(よぎ)る」という異変記事を引く。今本に字を鷁に作る。〔荘子、天運〕に「夫(そ)れ白の相ひるや、眸子(うご)かずして風す(身ごもる)」とみえるが、どういう鳥であるのか明らかでない。〔淮南子、本経訓〕に「鷁首」、〔漢書、司馬相如伝〕に「鷁をぶ」とあり、船首の呪飾に用いる。

[訓義]
1. 水鳥の名。さぎの類。
2. 船の首に呪飾としてそえる鳥。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕鷁 佐(さぎ) 〔名義抄 アヲサギ 〔字鏡〕鷁 シギ・サギ・ミホ/ サギ 〔字鏡集〕鷁 ミヅトリ・ヨクトブ・カササギ・ヲシ・ニホ・シギ

[熟語]
鷁舸・鷁首鷁舟

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動植物名よみかた辞典 普及版 「鷁」の解説

鷁 (ゲキ)

動物。想像上の鳥

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