鷹尾城跡(読み)たかおじようあと

日本歴史地名大系 「鷹尾城跡」の解説

鷹尾城跡
たかおじようあと

[現在地名]大和町鷹ノ尾

現鷹尾神社南東部を中心として大字鷹ノ尾一帯に戦国期に築かれた国人領主田尻氏の本城。鷹尾要害ともよばれた(年未詳一二月一五日「大友義鑑書状」田尻家文書/佐賀県史料集成七)。田尻氏代々の居城田尻たじり(現高田町)にあったとされるが(「南筑明覧」など)、天文一七年(一五四八)頃と推定される九月三日付大友義鑑書状(田尻家文書/佐賀県史料集成七)によると、田尻伯耆守(親種)はそれまでの要害が「水手相損」のため「領内高尾」に移り直城を築くことを大友氏に願出て認められている。これに先立って田尻鑑種は高尾(鷹尾)二五〇町の地を宛行われていた(年月日欠「大友義鑑袖判知行坪付」同上)

鷹尾城跡
たかおじようあと

[現在地名]芦屋市城山山芦屋町

しろ(二六一メートル)山頂山城と、麓の居館から構成される中世城郭であるが、現在遺構が残るのは山城のみ。芦屋城ともいう。築城は永正八年(一五一一)以前と考えられ、「瓦林政頼記」には「鷹の尾を城郭にそ構えられける」とある。この築城は細川高国方であった瓦林政頼が細川澄元方の来攻に備えたものであった。同書によると、永正八年五月一日・六日には政頼と「ナタノ五郷」の本庄ほんじよう西宮など澄元方の地侍との間で攻防戦があり、いずれも政頼が勝利している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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