麦門冬湯(読み)バクモンドウトウ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「麦門冬湯」の解説

麦門冬湯

(大杉製薬、康和薬通、小太郎漢方製薬、ジェーピーエス製薬、ツムラ、帝國漢方製薬、帝國製薬、松浦薬業)


 たんの切れにくいせき気管支炎気管支喘息ぜんそくの治療薬で、こみあげてくるような激しいせきが発作的にたびたびおこり、顔が赤くなるといった症状のみられる、比較的体力のある人に用います。妊婦や高齢者によく使用されます。


①ほかの薬を用いているときは、あらかじめ医師に報告してください。


②過敏症状(発疹ほっしんかゆみなど)が現れたら、服用を止め、医師に報告してください。


③長期間用いているときに、間質性肺炎、肝機能障害、黄疸おうだん血圧の上昇、むくみ、体重増加、脱力感手足けいれん麻痺まひなどの異常を感じたら、服用を中止し、すぐ医師に報告してください。


④指示された期間用いても症状が改善しないときは、医師に報告してください。

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「麦門冬湯」の解説

ばくもんどうとう【麦門冬湯】

漢方薬の一つ。生薬(しょうやく)麦門冬粳米(こうべい)半夏(はんげ)大棗(たいそう)人参(にんじん)甘草(かんぞう)などを含む。漢方の古典金匱要略(きんきようりゃく)』などに処方が示されている。気管支炎気管支喘息(ぜんそく)などに用い、痰(たん)が少なく粘りがあって切れにくい咳(せき)、または激しい咳をともなうとき、とくに有効とされる。体力は中程度、あるいはやや弱っている人がおもな対象。

出典 講談社漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典について 情報

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