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黒水熱 こくすいねつblackwater fever

翻訳|blackwater fever

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

黒水熱
こくすいねつ
blackwater fever

胆汁熱ともいう。マラリアの流行地にみられる急性赤血球崩壊症。悪寒と高熱で発病し,大量の血管内溶血,黄疸,ヘモグロビン尿,虚脱,急性腎不全および尿毒症を起し,死亡率は 20~30%に及ぶ。キニーネで治療を受けてきた慢性のマラリア患者に誘発されることが多い。マラリアの最も危険な合併症である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

黒水熱
こくすいねつ
black water fever

マラリア、とくに熱帯熱マラリア感染の既往歴がある者、またはその経過中におこる危険な合併症で、ヘモグロビン尿熱ともいう。突然の悪寒戦慄(せんりつ)を伴う40~41℃の体温上昇に、頭痛、嘔吐(おうと)、下痢、背部痛が加わり、2~3時間後には暗赤色または黒色の尿を排出するが、これは血管内溶血に基づく血色素が尿中に溶出するためである。ついで、肝臓と脾(ひ)臓の急速な腫大(しゅだい)と黄疸(おうだん)、強度の貧血、肝不全、腎(じん)不全、循環虚脱を招き、重症例の多くは無尿状態に陥り、尿毒症症状が進行して死亡する。この血管内溶血の成因に関してはまだ十分に説明されていないが、少なくともマラリア原虫側の要因によるものではなく、冷気に暴露されたり、過労や抵抗力低下のほか、マラリアの治療として用いた不十分量のキニーネの不規則な内服が誘因になると考えられている。[大友弘士]

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