ある集団に属する人のうち、一定期間中に死亡した人の割合。人口10万人当たりで表すことが多い。一般的に、加齢によって高齢者の死亡リスクは大きくなるため、異なる集団の比較や、死亡率の経年変化を分析する際には、人口構成をそろえて計算する必要がある。比較する各集団が同じ人口分布だったと仮定して計算したものを年齢調整死亡率と呼ぶ。日本人の年齢調整死亡率は、生活習慣や社会環境の改善、医療の進歩などにより長期的には減少傾向にあった。
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一般的には,ある国の一定期間内の死亡数(D)を,産出した母集団の人口population(P)1000人についての割合で示したもの。これを数式で示せば(D/P)×1000となる。単に死亡数(D)の多寡によってその国の衛生状態のよしあしを速断することはできない。人口が多いか少ないか,またその年齢構成や男女の割合によって変動が大きいからである。そこで,時代,場所が異なる死亡現象を量的に研究する場合には,他の自然的・社会的事象との“比”“率”を用いて行う。ふつうDは1ヵ年間の死亡数を,Pはその年の推定年央人口(本来は7月1日の人口,日本では国勢調査が行われる10月1日の人口)を用いる。これによって算出された死亡率を粗死亡率crude death rateなどともいう。死亡率にはこのほか,Pの人口を直接国勢調査結果に求めて計算される生命表の死亡率(qx)がある。これは古くから年金,生命保険等との関係で重用されてきている。このほか年齢別,死因別に分けた特殊死亡率がある。乳児死亡率,新生児死亡率,周産(生)期死亡率,妊婦の死亡率などがそれで,いわゆる死亡率とは区別される。
→出生率 →人口統計
執筆者:飯淵 康雄
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一定期間の死亡者数の人口に対する割合。次のような種類がある。
(1)一般死亡率 人口1000に対する年間死亡者数の割合で、その年の死亡者数をその年の人口で割り、1000倍したもの。粗死亡率ともいう。人口の年齢構成や死亡の原因が無視されており、そのままの数値を各国や各地方の衛生状態の推移に用いることはできないが、全人口の内容がほとんど変わらない場合や同一地方の接近した時期の死亡推移をみる場合などに使われる。
(2)訂正死亡率 標準化死亡率ともいい、衛生状態の良否などを比較するのに用いられる。二つ以上の地域または国の死亡率を比較するとき、人口の年齢構成の差による影響を消去して、死亡状態をみようとするもの。
(3)特殊死亡率 年齢、性、職業などによって人口を分けた場合の、それぞれの集団人口についての死亡率。たとえば年齢の場合は、ある年齢の死亡者数をその年齢の人口で割り、1000倍する。死因別死亡率は人口100万に対する数値で表される場合が多い。
[金子卓治]
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…ヒトの場合,社会の生活水準と工業水準とによって異なり,人口密度,衛生状態,栄養状態,医療などが曲線の形を決定し,社会が進歩するにしたがって曲線(1)から(3),さらに(2)の型へと移る。1825年にゴンペルツB.Gompertzによって,成熟後のヒトの死亡率が,年齢とともに指数関数的に増大することが見いだされた。このことは,一定の年齢間隔ごとに死亡率が倍になることを意味している。…
…具体的には,人口の増加,大きさ,地域分布,年齢構造といった人口要因とその変化の,人間社会の発展への影響を的確に把握し,経済社会開発計画体系の内部に織り込まれなければならないということである。 人口の増加,その要因である出生率,死亡率,その結果としての人口構造,そしてまた人口の地域分布等において,世界人口は歴史上注目すべき転換期に直面している。 これらのいくつかの人口要因について,とくに第2次大戦後における動向に焦点をおいてその変化を略述し,そして現段階の転換期的特徴について述べる。…
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年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
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