ネズミが天下一の婿を求めて捜し歩くが、最後は同じ仲間のネズミと結ばれるという話。ネズミの夫婦が偉い婿をとろうと考えて、太陽のところに行く。太陽は雲に遮られると光が届かないので雲のほうが偉いと教える。そこで雲に相談すると、雲は風には吹き飛ばされてしまうので風のほうが偉いという。次に風に頼むと、いくら吹いても遮る壁にはかなわないという。そこで壁を訪ねると、壁をかじって穴をあけてしまうネズミがいちばん偉いというので、結局は同じ仲間のネズミから婿をとる。主人公にはネズミのほかに、モグラや石屋の登場する例がある。モグラの場合には風の次に土手を訪ね、土手に穴をあけるモグラのほうが偉いという結果に戻る。全国的な伝承が確認できるが、内容の変化は少ない。古代インドの寓話(ぐうわ)集『パンチャタントラ』までさかのぼることができ、朝鮮半島にも分布している。わが国では古く鎌倉時代の仏教説話集『沙石集(しゃせきしゅう)』にみえる。
[野村純一]
出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報
…食物はともかく,衣服・調度をかじられては困るので,これに対処するため,除夜には空室内に食物を用意してネズミに提供し,それでネズミの害を免れるという風習があった。また俗説によれば,除夜はネズミが嫁入りをする晩であるとして,まんじゅうの上に造花をさして空室や寝台の下などに置き,消灯して早寝をし,子どもたちには〈老鼠做親〉(ネズミの嫁入り)を見るのだといってだます。その婚礼の行列のさまを描いた年画(新年用版画)も行われた。…
※「鼠の嫁入り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新