天下一(読み)テンカイチ

デジタル大辞泉 「天下一」の意味・読み・例文・類語

てんか‐いち【天下一】

この世に比べるものがないこと。日本一三国一。「天下一板前
近世、「天下一」を名のることを許された鋳物工・陶工・能面師などの家。また、名人を自任する者が、作品につけた銘。

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精選版 日本国語大辞典 「天下一」の意味・読み・例文・類語

てんか‐いち【天下一】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) 天下に比べるものがないほどすぐれていること。また、そのさま。日本一。三国一。天下一品。
    1. [初出の実例]「天下一の剛の者とは是れをぞ誠にいふべきと」(出典:太平記(14C後)三四)
  3. 近世、天下唯一の名人の意味で「天下一」の号を名乗ることを許された鋳物工、陶工などの家。また、名人をもって自任する者の作物の銘。織田信長豊臣秀吉などが鏡・釜・土器などのすぐれた作者に許したのにはじまる。合戦の勇者などにも名誉の称号として与えられることがあった。のちに諸品の看板に乱用され、誇大広告に使われるなどの弊害を生じたため天和二年(一六八二)に使用が禁じられた。
    1. [初出の実例]「ふるい天下一に申付之」(出典多聞院日記‐天正七年(1579)八月一九日)

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「天下一」の解説

てんかいち【天下一】

鹿児島黒糖焼酎。一般的な黒糖焼酎より多量の黒糖を使用し、3次仕込みまで行う。サンゴ礁の島・沖永良部島硬水地下水を使用。白麹で仕込み、単式蒸留器による常圧蒸留で造る。原料は黒糖、米麹。アルコール度数25%、30%。蔵元の「新納酒造」は大正9年(1920)創業所在地は大島郡知名町大字知名。

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デジタル大辞泉プラス 「天下一」の解説

天下一〔銘菓:大阪府〕

大阪府大阪市、橘屋が製造・販売する銘菓。千成瓢箪をかたどった白餡入りのカステラ饅頭

天下一〔銘菓:東京都〕

東京都墨田区にある和菓子店、青柳正家が製造・販売する小倉羊羹。

天下一〔焼酎〕

鹿児島県、新納(にいろ)酒造株式会社が製造する黒糖焼酎。

天下一〔煎茶〕

魚がし銘茶株式会社(東京都中央区)が販売する煎茶の銘柄。

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