百年河清を俟つ(読み)ひゃくねんかせいをまつ

精選版 日本国語大辞典 「百年河清を俟つ」の意味・読み・例文・類語

ひゃくねん【百年】=河清(かせい)を[=黄河(こうが)の澄(す)むを]俟(ま)

  1. 常に濁っている黄河の水の澄むのを百年もかかって待つの意。いつまで待っていても実現のあてのないことをいう。河清を俟つ。
    1. [初出の実例]「片手間の勉強で成効しやうてのは百年黄河の澄むを待(マツ)やうなもんだ」(出典社会百面相(1902)〈内田魯庵貧書生)

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故事成語を知る辞典 「百年河清を俟つ」の解説

百年河清を待つ

いくら時間が経っても、確かなことは期待できないことのたとえ。

[使用例] 下手をすると百年河清をまつというようなことにもなりかねない[中野好夫*傷はまだ癒えていない|1958]

[由来] 「春秋左氏伝じょうこう八年」に引用されている、中国の古い詩の一節から。紀元前五六五年、春秋時代のこと。という大国に攻められた小国ていで、降伏するか、以前から縁がある大国、しん援軍を待つかが議論になりました。このとき、降伏派のある人物が、「河のむをつも、じん寿じゅいくばくぞ(いつも黄色く濁っている黄河が澄むのを待つとはいっても、人間の寿命はそんなに長くはない)」という古い詩を引用して、待っていても晋が助けてくれるあてはないことを述べたので、楚に降伏することになったのでした。

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ことわざを知る辞典 「百年河清を俟つ」の解説

百年河清を俟つ

いくら待ってもむだであること。時間が経過しても根本的な解決につながらないことのたとえ。

[使用例] 下手をすると百年河清をまつというようなことにもなりかねない[中野好夫*傷はまだ癒えていない|1958]

[解説] 「河」は、黄河。黄土地帯を通過するこの大河は、黄土を含んで黄褐色に濁り、澄むことはありません。その黄河の水が澄むのを百年も待つの意。

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