長期にわたり適切な維持や保全を実施した建築物や、優れた改修を施した建築物に与えられる賞。公益社団法人ロングライフビル推進協会(旧、建築・設備維持保全推進協会)が1991年(平成3)に創設した。BELCAは協会の英語名Building and Equipment Long-life Cycle Associationの略である。毎年、応募された建築物から合計10件以内が表彰される。賞には2部門があり、ロングライフ部門は、建設後30年以上にわたり適切に維持保全され、さらに今後10年以上同様に維持保全することが計画されている建造物が対象となる。ベストリフォーム部門は、社会的・物理的な状況変化に応じ、長期使用のビジョンをもってリフォーム(改修)された建築物、または、改修によって飛躍的な価値向上が図られた建築物のうち、改修後1年以上5年未満のものが対象となる。なお、国の重要文化財や現に一戸建て住宅として利用されているものなどは除外される。
日本の建築物の耐用年数は、欧米の建築物と比較して短く、古いものは壊して建て替えられる傾向が顕著である。国土交通省は建築物を長期耐用型の社会資産と位置づけ、耐用年数100年を目標とする施策に取り組んでいる。構造や部材を強靭(きょうじん)にして資源を節約しながら、防災性能や安全性を高め、省エネルギー性能を確保し、建物を長寿命化することを求めている。BELCA賞は、こうした良好な建築ストックの形成を目ざすうえで、貴重な試みとして注目されている。
これまでに、ロングライフ部門においては、世界平和記念聖堂(広島県、第1回)、ホテルオークラ本館(東京都、第2回)、宇部市渡辺翁記念会館(山口県、第4回)などが受賞している。また、ベストリフォーム部門においては、函館ヒストリープラザ(北海道、第2回)、産業技術記念館(愛知県、第5回)といった産業遺跡としての建築物をはじめ、南座(京都府、第3回)、十和田ホテル(秋田県、第9回)など、地域のシンボル的な建築物が受賞している。
[編集部]
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