アパラチア山脈(読み)アパラチアサンミャク(その他表記)Appalachian Mountains

デジタル大辞泉 「アパラチア山脈」の意味・読み・例文・類語

アパラチア‐さんみゃく【アパラチア山脈】

Appalachian Mountains》米国東部の山脈。複雑に褶曲しゅうきょくした数列の山脈からなり、北端カナダに達する。石炭石油・鉄など地下資源が豊富。

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精選版 日本国語大辞典 「アパラチア山脈」の意味・読み・例文・類語

アパラチア‐さんみゃく【アパラチア山脈】

  1. ( アパラチアはAppalachia ) アメリカ合衆国東部の山脈。大西洋岸に沿い、ニューヨーク州からアラバマ州中央部までの数列の山脈から成る。アパラチア山脈を形成した造山運動のあとがみられる。

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最新 地学事典 「アパラチア山脈」の解説

アパラチアさんみゃく
アパラチア山脈

Appalachian mountains

北米大陸東岸の山脈。地質学的にはハドソン川から南西を南部アパラチア,北東のニューイングランド地域を北部アパラチアと呼ぶが,ときにはニューファンドランドまでをアパラチアに含める。標準的な南部アパラチアについてみると,北西側の堆積岩アパラチア(Sedimentary Appalachians)と南東側の結晶岩アパラチア(Crystalline Appalachians)とに分けられる。前者は地形的区分のValley and Ridge Province(北西側)とBlue Ridge Province(南東側)を含み,非変成のカンブリア~石炭系の劣地向斜堆積物からなり,南東縁には先カンブリア基盤岩も露出。オルドビス・デボン・石炭系中には,南東側から供給されたデルタ堆積物が挟まれ,clastic wedgeと呼ばれる。中~高度の整然とした褶曲をなすが,頁岩層の部分ですべった低角衝上も著しく,フェンスターも知られている。結晶岩アパラチアは地形的には低い丘陵にすぎないPiedmont Province(山麓帯)。優地向斜から発展した広域変成帯で,化石はほとんどないが,原岩は下部古生界。その北西半部はカンブリア~オルドビス系,南東半部はシルル~デボン系とみられる。前者には蛇紋岩の貫入が多く,アパラチア超塩基性岩帯をなす。後者には花崗岩の貫入が多く,一般に高変成度。絶対年代は2億~4億年で,タコニック~アカディア変動の産物。絶対年代がわかるまで,結晶岩アパラチアは先カンブリア界とみる説が多く,Glen-arm統などは議論の的であった。また,Baltimore片麻岩は先カンブリア基盤岩のmantled gneiss domeとして有名。結晶岩アパラチアと堆積岩アパラチアの境界付近には,結晶分化で知られたPalisade岩体などの岩床を含む陸成三畳系のモラッセ層であるニューアーク層群が分布。南東の海岸平野には,これらを著しく不整合で覆うほとんど水平な白亜~第三系が発達。北部アパラチアで有名なTaconic mountainsのクリッペ説には異論も出されている。その東の貫入岩類はスコットランドカレドニア山地のものと似た点がある。参考文献P.B.King(1959) The Evolution of North America, Princeton Univ.Press

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アパラチア山脈」の意味・わかりやすい解説

アパラチア山脈
アパラチアさんみゃく
Appalachian Mountains

北アメリカ東部にある大山系。カナダ南東部から南西に,アメリカ合衆国のアラバマ州中部まで全長 200km以上にわたって延びる。最高峰は南部にあるミッチェル山 (2037m) 。先カンブリア時代に堆積した地層が,古生代にいわゆるアパラチア造山運動を受けて褶曲,断層などの結果として生成された山地群。主要な山脈は,北からノートルダム山地,アディロンダク山脈,グリーン山脈,アレゲニー山地ブルーリッジ山脈などである。これらの山脈の間には,セントローレンスやキタティニー,カンバーランド,シェナンドーア,テネシーなどの河谷がある。 1539~40年スペイン人のヘルナンド・ドゥ・ソトが南アパラチアを探検したのを皮切りに,A.スポットウッドやダニエル・ボーヌらが入った。 19世紀中頃最初の学術探検が行われ,その成果をスイスの地理学者 A.グヨーが地図にまとめた。メーン州のカタディン山からジョージア州のスプリンガー山までの約 320kmの遊歩道や約 75kmの自動車道 (Blue Ridge Parkway) があり,シェナンドーア国立公園グレートスモーキー山岳国立公園の雄大な山岳や樹海の眺望を楽しむことができる。特に南の「アパラチア森林」と呼ばれる原生の広葉樹林帯は有名。 2000種の植物相や 200種の動物相が記録されている。石炭,鉄,花崗岩などの地下資源も豊富で,これらはアメリカの産業革命を支えたことで知られる。

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改訂新版 世界大百科事典 「アパラチア山脈」の意味・わかりやすい解説

アパラチア[山脈]
Appalachian Mountains

北アメリカ大陸東部にある山脈。浸食の進んだ古期褶曲山脈で,全長約2600km,幅数百km。アメリカ合衆国東側の主要山脈として知られるが,北部はカナダのガスペ半島まで延びている。アレゲニー,ブルー・リッジなどの山脈を含み,標高は数百mから千数百mで,ブルー・リッジ山脈は比較的高く最高ミッチェル山(2037m)にまで達する。ブルー・リッジ山脈東麓にはピードモント台地が平行して走る。山脈中には何本もの縦谷が走り,所々で横谷をなして山脈を切る。モホーク川,ポトマック川などの横谷は,開拓時代以来主要横断路として利用された。森林におおわれ各地に林業が見られ,シェナンドア,グレート・スモーキー山脈,マンモス・ケーブなどの国立公園もある。アパラチア炭田などの地下資源にも恵まれる。山脈南部のテネシー川流域は1930年代にTVAによる地域開発が進められた。地名はチョクトー・インディアンの言葉〈向こう側の人々appalachee〉に由来。
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世界大百科事典(旧版)内のアパラチア山脈の言及

【アメリカ】より

…この地域は北アメリカ大陸の北半分を占めた大陸氷河の活動の中心であったので,氷河地形が多く,とくに大小の湖が散在する。 また,北アメリカ大陸東部にはカナダのニューファンドランド州からアメリカ合衆国のニューイングランド諸州をへてアラバマ州まで達するアパラチア山脈がある。アパラチア山脈は古生代の褶曲山地が準平原化し,それが再び隆起したもので,標高は最高約2000mを示すにすぎないが,アメリカの開拓時代に西部への植民にとって大きな障害となった。…

【構造地形】より

…さらにロシア平原やアメリカ内陸低地のように,古生層・中生層のほぼ水平な地層が広い平地や高地をつくる所では構造平野が発達する。またアメリカ合衆国東部のアパラチア山脈は,褶曲構造をもった古生層が浸食されて,褶曲構造を反映した山稜や谷などの浸食地形が発達して組織地形の代表例とされている。いわば古い山脈をつくる地質構造の骨格が浸食によって洗いだされた地形である。…

【地形】より

…高い山地が生じ準平原にまでならされる絶対時間は少なくとも5000万年を要するだろうと推測されている。
[地質構造と地形]
 アメリカの東海岸寄りにアパラチア山脈がある。北東~南西方向に長く延びる山稜とこれに平行する谷が幾重にも連なって低山~中山程度の起伏地となっているが,古生代の水成岩層が古生代末のアパラチア造山運動によって褶曲して生じた山地であり,その褶曲構造が結局は山稜や谷の配列の形を支配している。…

※「アパラチア山脈」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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