ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンドレ」の意味・わかりやすい解説
アンドレ
André, Yves-Marie de
[没]1764.2.27. カン
フランスの哲学者。イエズス会士。 1693年イエズス会入会。 1705年マルブランシュと知合い,彼とデカルトの哲学に深く傾倒。危険思想視されて捜索を受け,『マルブランシュ伝』 Vie de Malebranche (1886) の原稿をとがめられて,21年バスティーユに投獄された。 26年カンの数学教授に任じられ,そこのアカデミーで行なった講演は,主著『美についての試論』 Essai sur le beau (1741) となった。マルブランシュ的実念論に立つ彼の美学は,V.クーザンに影響を与えた。
アンドレ
Andre, Carl
アメリカの美術家。アンドーバーのフィリップス・アカデミーで学ぶ。同級に F.ステラがいた。 1960~64年ペンシルバニア州の鉄道に勤める。初めは木材を組合せた構成的彫刻を制作していたが,次第に床面に物体を広く配置する作品に移った。ブロック,あるいは鉄,銅,アルミニウムなど金属の正方形の板を床に規則的に並べた作品や,屋外で干し草を一列に並べた作品など,面の上に並べるのがその基本となっている。
アンドレ
André, Maurice
フランスのトランペット奏者。炭坑で働いたのち,1952年パリ音楽院に入学。 55年ジュネーブ,63年ミュンヘン国際コンクール1位。 67年パリ音楽院教授。トランペットの世界的名手である。 73年初来日。
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