ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジャッド」の意味・わかりやすい解説
ジャッド
Judd, Charles Hubbard
[没]1946.7.18. カリフォルニア,サンタバーバラ
インド生れのアメリカの心理学者,教育学者。教育問題の解決に科学的研究方法を応用した先覚者。 1879年渡米,コネティカット州ミドルトンのウェスリーアン大学を経て,ライプチヒ大学の W.ブントの下で実験心理学を学び,96年に博士号を取得。アメリカの諸大学で哲学,心理学を講じ,1907~09年エール大学心理実験室主任。 09年アメリカ心理学会会長に選出された。 09~38年シカゴ大学教授,教育学部長に就任。多くの調査研究の組織,指導,各種の雑誌,研究論文の編集に従事し,著作,講演,政府機関の委員活動などを通じて,あらゆる段階の教育に広範な指導性と影響力を発揮した。主著『科学的教育研究入門』 Introduction to the Scientific Study of Education (1918) ,『社会制度の心理学』 Psychology of Social Institutions (26) ,『教育心理学』 Educational Psychology (39) 。
ジャッド
Judd, Donald
[没]1994.2.12. ニューヨーク
アメリカの美術家。アート・スチューデンツ・リーグ,コロンビア大学などで学ぶ。 1953年ニューヨークに移住。 1950年代後半より批評家として活躍する一方,抽象表現主義風なスタイルの絵画を描いたが,1962年から絵画のもつイリュージョニスムを否定して立体に向かった。単純な形態を反復して並べることを特色とし,ミニマル・アートの典型と目されたが,みずからは自作を彫刻と呼ばず「特殊な物体」と呼んで,それが絵画,彫刻と無縁であることを強調した。しかし,立体ではあるが視覚を重視している点で,彫刻よりも絵画とのつながりを感じさせる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報