翻訳|Helena
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
アメリカ合衆国、モンタナ州中西部、ビッグ・ベルト山脈中の都市で、同州の州都。人口2万5780(2000)。金、銀、鉛などの豊かな鉱物資源と牧畜地帯の中にあり、交通の要地である。また、商業の中心地としても重要で、機械、コンクリート、薬品など各種工業の発達も見逃せない。1864年、現在のメーン・ストリートの場所に金が発見されて町が開かれ、81年より市制が施行された。1875年に準州の州都となり、89年にモンタナが州に昇格してからも、引き続き州都の地位を確保した。市内には、ドイツのケルン大聖堂を模したセント・ヘレナ聖堂をはじめ、セント・ジョーンズ教会、州議事堂など興味深い建造物も多く、近郊のヘレナ国有林が市民のかっこうのレクリエーション地として親しまれている。同市の西にロッキー山脈分水界が走る。
[作野和世]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…だが英雄は不死の神とは明確な隔りがあり,その死が語られうる存在者である。そのなかには宗教史的に見るなら,例えばヘレナのようにもともとは神であったと思われる者もいる。こうして英雄たちについての物語は量的にも神々についての神話にはるかに勝るし,質的にも本来の宗教的なもの,昔話的要素,歴史的事実の反映と思われるものなど実に多様である。…
…さらに数奇なる運命を経て,キリストが有罪となったとき彼の十字架がこの木より作られた。キリストの十字架はその後コンスタンティヌス帝の母ヘレナFlavia Julia Helena(257ころ‐337ころ)により発見され,彼女の死後その断片が聖十字架または真の十字架Vera Cruzの聖遺物として各地に広がった。伝説にはこのほか,モーセの杖(つえ)の奇跡,ダビデの庭への若木の植え替え,ヘラクレイオス帝による聖十字架の奪還などを含む,叙述の異なる数多くの異説がある。…
…その周囲の壁に沿ってカタコンベ式墳墓が発見されており,アリマタヤのヨセフの墓と考えられている(《ルカによる福音書》23:50~53)。アナスタシスの東の殉教者聖堂(マルテュリオン)の地下に,コンスタンティヌス大帝の母ヘレナが十字架を発見したという場所(聖堂)が保存されている。なおイエスの墓の場所について一部の人は,現在ダマスクス門の北にあるいわゆる〈園の墓Garden Tomb〉(前7世紀ごろのもの)を真の墓と考えている。…
※「ヘレナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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