ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケルン大聖堂」の意味・わかりやすい解説
ケルン大聖堂
ケルンだいせいどう
Kölner Dom
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
ドイツ、ケルン市にある北ヨーロッパ最大のゴシック式聖堂。1248年に起工され、1322年に完成、献堂されたが、その後も翼廊、身廊などの増改築が行われたため、創建時と様式を異にする部分が少なくない。この聖堂のプランは五廊式で、身廊と二重側廊の幅は同じであり、そして西側正面に巨大な双塔が建っている。入口のある翼廊はアミアン大聖堂のそれよりベイ(柱間)1区画だけ余分に張り出しているほかは、この聖堂の東側半分はプランも寸法もアミアンを踏襲しており、したがってアプス(後陣)には周歩廊と放射状礼拝堂群が配されている。
最終的な工事は1880年に完了するが、工期の断続に基因する建築上の欠点も種々指摘されてきている。たとえば、身廊の長さと幅の比例が不的確であり、身廊と側廊の穹窿(きゅうりゅう)の高さが不つり合いであるとか、基底部は力感に富む構成をみせるのに、西側正面の双塔は、上部がレース状細部の繰り返しに終わり、この聖堂の主要部分を矮小(わいしょう)化する結果となっている点などである。建築各部の配置や調整において、ドイツの建築家はまだフランス・ゴシックの建築家に及ばなかったといえる。なお、この聖堂は1996年に世界遺産の文化遺産として登録されている(世界文化遺産)。
[濱谷勝也]
マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...