日本大百科全書(ニッポニカ) 「メータ」の意味・わかりやすい解説
メータ
めーた
Zubin Mehta
(1936― )
インドの指揮者。ボンベイ(現ムンバイ)生まれ。ウィーン音楽院でハンス・スワロフスキーHans Swarowsky(1899―1975)に指揮を学ぶ。1958年リバプールで行われた国際指揮者コンクールで第1位、翌年ウィーン・フィルハーモニーを指揮してデビューした。61~67年モントリオール交響楽団音楽監督、62~78年ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団音楽監督、この間1965年にメトロポリタン歌劇場に進出。69年(昭和44)ロサンゼルス・フィルと初来日。77年以来イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団音楽監督を務める一方、78~91年ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を兼任。98年からはバイエルン国立歌劇場の音楽総監督も務めている。バロックから現代まで、それにオペラも含めて広いレパートリーをもっているが、大編成で書かれた後期ロマン派の作品を豊麗に歌い上げるのを、とりわけ得意にしている。
[岩井宏之]
『牛山剛著『イスラエル・フィル誕生物語』(2000・ミルトス)』