三陸はるか沖地震(読み)サンリクハルカオキジシン

デジタル大辞泉 「三陸はるか沖地震」の意味・読み・例文・類語

さんりくはるかおき‐じしん〔‐ヂシン〕【三陸はるか沖地震】

平成6年(1994)12月28日に発生したマグニチュード7.6の地震震源青森八戸はちのへの東方沖。八戸で震度6、むつ・青森・盛岡で震度5を観測。10日後の余震(マグニチュード7.2)でも被害が拡大した。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三陸はるか沖地震」の意味・わかりやすい解説

三陸はるか沖地震
さんりくはるかおきじしん

1994年 12月 28日午後9時 19分頃に青森県と岩手県の県境沖で発生したマグニチュード 7.6 (気象庁) の地震。気象庁による正式名称は「平成6年 (1994年) 三陸はるか沖地震」。震源北緯 40°25.8′,東経 143°44.7′。震源の深さは 0km。この地震は東西約 150km,南北約 50kmの西にゆるく傾いた低角逆断層により引き起こされたことが地震波の解析からわかった。太平洋プレート日本海溝から日本列島下へ沈み込むことにより発生するプレート境界型地震である。 1968年にはこの領域を含みさらに北に破壊域が広がった十勝沖地震が発生している。本震発生から数日間で1日あたりの余震数は 50回以下 (気象庁による観測) に減少したが,1995年1月7日にマグニチュード 7.1の最大余震が発生し,この日は一時的に余震数が 150回以上に増加した。三陸はるか沖地震に伴い,北海道から千葉県にかけての太平洋岸で津波が観測され,最大津波高は宮古で観測された 55cm。全地球測位システム GPSを用いた観測によると,岩手県に設置された GPS観測点では,地震後も断層のすべりがゆるやかに1年間くらい継続していたことがわかった。北海道から中部地方にわたる広い範囲でゆれを感じ,八戸市で最大震度6が観測された。人的被害は八戸市を中心に建物倒壊などにより死者3人,負傷者は重傷 66人を含む 788人。物的被害も,全壊 72棟,半壊 429棟など,住家 9522棟が被害を受けたほか,道路 102ヵ所,港湾・漁港 87ヵ所が損壊した。ライフラインの被害としては JR東北本線が不通になり,地震直後約4万 2000戸が断水,約9万 6000戸が停電した (被害は総務省消防庁調べ) 。

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