会計官(読み)かいけいかん

精選版 日本国語大辞典 「会計官」の意味・読み・例文・類語

かいけい‐かん クヮイケイクヮン【会計官】

〘名〙 明治初年、国の財政事務を統轄した官庁。慶応四年(一八六八)閏四月、会計事務局後身として設置長官知事と呼ばれ万里小路博房、中御門経之が歴任太政官札発行、二分金、一分銀などの増鋳を行ない、翌明治二年太政官制改正により大蔵省となった。〔布令字弁(1868‐72)〕

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「会計官」の解説

会計官
かいけいかん

明治初年に財政を担当した官庁。1868年(明治元)閏4月政府が政体書公布,三職八局制に代わり太政官制を採用したのにともない,財政担当部局も会計事務局を会計官に改組した。長官である知事には公家が就任したが,参与由利公正(きみまさ)が主導して太政官札の発行,商法司の設置など由利財政を展開した。69年2月に由利が辞職すると,大隈重信らが実権掌握。69年7月の職員令による太政官制改革で大蔵省に改組された。

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旺文社日本史事典 三訂版 「会計官」の解説

会計官
かいけいかん

明治初期の政府機関。政体書による太政官制の七官の一つ
出納・用度・駅逓営繕租税貨幣・民政をつかさどる。1869年大蔵省と改称

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