卯月(読み)ウヅキ

デジタル大辞泉 「卯月」の意味・読み・例文・類語

う‐づき【×卯月】

陰暦4月の異称。卯の花月卯の花の咲く月の意とも、稲の種を植える植月うつきの意ともいう。 夏》

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精選版 日本国語大辞典 「卯月」の意味・読み・例文・類語

う‐づき【卯月】

  1. 〘 名詞 〙 陰暦四月の異称。この月より夏にはいり、衣更(ころもがえ)をした。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「夏、四月(ウツキ)丙戌の朔癸巳、太使(こにつかひ)翹岐其の従者(ともびと)を将(ゐ)て拝朝(みかどをがみ)す」(出典日本書紀(720)皇極元年四月(北野本訓))

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「卯月」の意味・わかりやすい解説

卯月
うづき

陰暦4月の異称。この月になると卯の花が盛りになるので「卯の花月」といったのが、詰まって「卯月」となったとか、「う月」は「植月(うつき)」の意で、イネの種を植える月の意をもつ、というなどの説がある。この月より季節は夏に入り、衣更(ころもがえ)をした。また、この月の8日を「卯月八日」といって、この日には近くの高い山に登り、花を摘んで仏前に供えたりする行事があった。この日はまた釈迦(しゃか)の誕生日でもあり、灌仏会(かんぶつえ)、仏生会(ぶっしょうえ)、花祭などといって、誕生仏を洗浴する儀式が行われ、甘茶などを仏像にかける風がある。参詣(さんけい)者はこの甘茶をもらって飲んだり、これで墨をすって、「千早振る卯月八日は吉日よかみさけ虫をせいばいぞする」と紙に書き、便所台所に貼(は)って虫除(よ)けとする俗信があった。

[宇田敏彦]

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とっさの日本語便利帳 「卯月」の解説

卯月

四月。卯の花月から。

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