白重・白襲(読み)しろがさね

精選版 日本国語大辞典 「白重・白襲」の意味・読み・例文・類語

しろ‐がさね【白重・白襲】

〘名〙
※前田本枕(10C終)二〇〇「上達部殿上人も、うへのきぬこきうすきけぢめばかりにて、しろかさねどもはおなじさまに」
白無垢(しろむく)をいう女房詞
女中詞(元祿五年)(1692)「白かさね 白無垢也」
※一中節・花紅葉錦廓(吉原八景)(1795‐1823頃か)「げに八朔の白襲(シロカサネ)

しら‐がさね【白重・白襲】

〘名〙
① 襲(かさね)の色目の名。表裏ともに白のもの。また、白地の下着類を重ねて着ること。
※忠盛集(12C)「さくらいろにそめしころもを卯の花のしらかさねにぞたちかへてける」
※俳諧・桃の実(1693)「硯する傍にうつくし白かさね〈嵐雪〉 郭公まつ辨の化粧(よそほひ)兀峰〉」
② 夏の料として単(ひとえ)や帷(かたびら)に白地を用いた装束
※枕(10C終)五「上達部・殿上人も、うへのきぬのこきうすきばかりのけぢめにて、しらがさねどもおなじさまに、すずしげにをかし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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