デジタル大辞泉 「覚悟」の意味・読み・例文・類語 かく‐ご【覚悟】 [名](スル)1 危険なこと、不利なこと、困難なことを予想して、それを受けとめる心構えをすること。「苦労は覚悟のうえだ」「断られるのは覚悟している」2 仏語。迷いを脱し、真理を悟ること。3 きたるべきつらい事態を避けられないものとして、あきらめること。観念すること。「もうこれまでだ、と覚悟する」4 覚えること。記憶すること。「時にあたりて本歌を―す」〈徒然・二三八〉5 知ること。存知。「郎従小庭に伺候の由、全く―仕らず」〈平家・一〉[類語]決意・決心・ふんぎり 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「覚悟」の意味・読み・例文・類語 かく‐ご【覚悟】 〘 名詞 〙① 迷いを去り、真実の道理をさとること。[初出の実例]「爾者、斯等覚悟、皆以安養浄刹之大利、仏願難思之至徳也」(出典:教行信証(1224)二)「群生を覚悟(カクゴ)(〈注〉いさいのいきものをサトラ)せんかために、一切を震動したまふ」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)三)[その他の文献]〔史記‐項羽本紀賛〕② 悟ること。気がつくこと。[初出の実例]「小可(〈注〉わたし)も也た先刻険く懐袋を抽んとす。幸に早く覚悟す」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)五)③ あらかじめ心構えすること。心の用意。[初出の実例]「右参ケ条之外、依二其身器量一、可二覚悟一者也、仍置状如レ件」(出典:長門熊谷家文書‐建久六年(1195)二月九日・熊谷蓮生〈直実〉置文案)「珍客なれば、ほ句は我なるべしと、兼而覚悟すべき事也」(出典:俳諧・去来抄(1702‐04)先師評)④ あきらめること。観念すること。[初出の実例]「がつきめ御意じゃ、かくごせひ」(出典:虎明本狂言・武悪(室町末‐近世初))⑤ 記憶すること。おぼえること。また、修得すること。[初出の実例]「時にあたりて、本歌を覚悟す」(出典:徒然草(1331頃)二三八) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例