陪堂(読み)ほいとう

精選版 日本国語大辞典 「陪堂」の意味・読み・例文・類語

ほい‐とう ‥タウ【陪堂】

〘名〙 (「ほい」は「陪」の唐宋音)
禅宗で、僧堂の外で、食事のもてなし(陪食)を受けること。
② 禅宗で、僧の飯米をつかさどること。僧の食事のせわをすること。また、その僧やその飯米。
庭訓往来(1394‐1428頃)「相伴、邏斎之僧、倍堂」
他人に食事を施すこと。また、その食事や飯米。
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)一〇「求米は、十二日の間の陪(ホイ)堂を乞ぞ」
金品をもらって回ること。ものごいをすること。また、その人。こじき。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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デジタル大辞泉 「陪堂」の意味・読み・例文・類語

ほい‐とう〔‐タウ〕【堂】

《「ほいどう」とも。「ほい(陪)」は唐音
禅宗で、僧堂の外で食事のもてなし(陪食ばいしょく)を受けること。また、その食べ物
禅宗で、僧の飯米をつかさどること。また、その僧や飯米。
他人に食事を施すこと。また、その食事・飯米。
「今夜一夜の―たべ」〈幸若烏帽子折
物ごいをすること。また、その人。こじき。ものもらい。ほいと。
「ここかしこ、―しけれども、くれざりければ」〈仮・仁勢物語・下〉

ほい‐と【堂/乞食/乞児】

《「ほいとう(陪堂)」の音変化》
こじき。
いそうろう。食客

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普及版 字通 「陪堂」の読み・字形・画数・意味

【陪堂】ばいどう・はいどう

聴講生。また、禅林で、客僧が外堂で陪食すること。

字通「陪」の項目を見る

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