精選版 日本国語大辞典 「ゆめ」の意味・読み・例文・類語
ゆめ
〘副〙 (「努」「努力」「勤」「慎」「夢」などと当てる)
[一] (強く注意をうながす意からという)
① 斎(い)みつつしんで。気をつけて。つとめて。
② 禁止の語句と共に用いる。決して(…するな)。必ず(…するな)。
※万葉(8C後)二〇・四四四六「わが宿に咲けるなでしこ幣(まひ)はせむ由米(ユメ)花散るないやをちに咲け」
[二] ((一)の「ゆめ」を「夢」と混同しての用法か) 打消の語を伴って用いる。夢にも(…しない)。すこしも(…しない)。
※落窪(10C後)三「落窪の君と夢知らず、また一所に参りつどはん事ともゆめ知らで」
※読本・雨月物語(1776)白峯「勤(ユメ)色にも出さざりしを」
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