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ミール mir

翻訳|mir

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ミール
mir

オーブシチーナとも呼ばれる。伝統的なロシアの農村共同体。ミールの起源はきわめて古いと考えられるが,封建的諸関係の発達とともに 15~16世紀頃から各郷 (ボーロスチ) の農民が長老 (スターロスタ) をはじめ共同体の役員を選挙し,これらの役員が森林,漁・猟場の伐採権,入会権を決めるようになった。 17~18世紀を通じて農奴制が強化されるとともに,このような共同体の自治は,政府や地主によって次第に制限されるようになり,18世紀の初めに人頭税が制定されると,地主領の農奴はミールごとに耕地の定期的割替えを行うようになった。 19世紀の初頭にはこれが国有地農民にも及んで,1838年の法令で公認されるにいたり,ミールは税の負担を連帯責任とした。 61年の農奴解放以後,ミールの成員は集会 (スホード) を開いて長老を選挙し,ミール内部のことは自主的に取決めたが,89年にはこの集会も政府の管理下におかれるようになった。 1905年の革命後 P.A.ストルイピンの改革で私有地振興政策がとられ,ミールは衰退した。このミールの制度はロシア独特のものとしてスラブ主義者によって高く評価されたが,他方 A.I.ゲルツェンのような人民主義者も,これをロシアが資本主義を経過することなく直接社会主義へ移行する基盤であると宣伝した。

ミール
Mir

ソビエト連邦,ロシアの第3世代軌道科学宇宙ステーションロシア語で「平和」「世界」の意味。『サリュート』の機能を引き継ぐため,1986年2月20日に最初のモジュールが打ち上げられた。重量 20t,直径 4.15m,全長 13.1m,太陽電池パドル展開長 30m,発生電力約 10kW,乗員 5~6人。六つのドッキングポートをもち,1987~96年の間に拡張モジュール「クバント」など五つのモジュールのドッキングを経て完成。アメリカ合衆国のスペースシャトルとのドッキングも果たした。1986年3月以降 2000年6月まで,ほぼ恒常的に宇宙飛行士が滞在し,1994年1月~1995年3月にはロシアのワレリー・V.ポリャコフが 437日と 18時間にわたる宇宙滞在記録を樹立した。1990年代後半に入ると老朽化のため事故が多発,1999年8月廃棄を前提とした無人飛行に移行した。2000年4月『ソユーズ』がドッキングに成功し有人運航を再開したが,2000年11月,ロシア政府は太平洋上に落下させることを決定,2001年3月23日に実行された。

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デジタル大辞泉の解説

ミール(meal)

トウモロコシ・麦・豆などをひき割って粗い粉にしたもの。「コーンミール」「オートミール

ミール(〈ロシア〉mir)

ロシアの農村共同体。古くから自治的機能をもち、長老の選出、租税・小作料などの負担の責任、耕地の定期割り替えなどを行った。1917年の革命で消滅。オプシチナ

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百科事典マイペディアの解説

ミール

ロシア語で農村共同体の意。ロシア革命前の村会をいうこともある。古くから存在した農村の自治組織で,戸主が長を互選し,土地割付や租税の割当て等を行った。ロシア革命で消滅。
→関連項目ゲルツェンザスーリチ土地割替制度

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デジタル大辞泉プラスの解説

ミール

秋田県知事、佐竹敬久の飼い猫。サイベリアンのオス。2012年2月生まれ。ロシアから贈呈。同年7月にロシアのプーチン大統領に秋田犬(メス、名前は「ゆめ」)を贈ったお礼として8月に来日。狂犬病検査のため成田空港に180日留め置きされ、2013年2月に秋田県庁で贈呈式が行われた。名称はロシア語で「平和」を意味する。

ミール

秋田魁新報社のキャラクター

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世界大百科事典 第2版の解説

ミール【mir】

ロシアの農村共同体のことで,オプシチナobshchinaとも,オプシチェストボobshchestvoともいう。ロシアでも古くは血縁的共同体が存在していたが,階級社会の成立とともに地縁的農村共同体に発展した。古代ルーシ時代にはベルフィverv’と呼ばれていた。近代ロシアのミールの起源については,ミールを原始的・古代的共同体の遺制とみなす連続説をとる学者と,近代になってツァーリズムが創出したとみなす断続説をとる学者がいる。

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大辞林 第三版の解説

ミール【meal】

食事。食事どき。

ミール【meal】

穀物の実などをひき割って粗い粉にしたもの。 「オート-」

ミール【mir】

ロシアの農村共同体。農民の自治組織としての機能を有し、納税の連帯責任、耕地の割替、森林・牧草地の共同利用などが行われた。

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世界大百科事典内のミールの言及

【ロシア】より

…61年の勅令によって農奴身分から解放されたあとも,地主から分与された土地に対して買戻金を支払わなければならなかった。
[村むらのくらし]
 帝政期には国有地と地主の領地とを問わず,農民たちは村単位でミールmirあるいはオプシチナobshchinaと呼ばれる共同体をつくっていた。納税や年貢や兵役などの義務を共同体が連帯責任の形で負っていたのである。…

【モスクワ・ロシア】より


【経済と社会】

[農民,領主]
 モスクワ・ロシアでは農業技術はなお低く,寒冷な北部はもとより中央部でも,農民の生活は農耕のほか林間での養蜂,狩猟,採集と漁労に大きく依存し,自然災害,疫病,強盗,戦乱の被害も少なくなかった。農家はふつう広い森林に1ないし2~3戸単位で散在し,多数戸の部落の発生は16世紀末からとされるが,これら部落の中心は教会のある村で,この村をいくつか含む郷がミール(共同体)を構成した。官憲や領主も直接ミールの生活に関与することは少なく,長老(スターロスタ)などの役職が外部世界との接点をなし,国税や領主への貢租もミールの集会で各戸に割り当てられた。…

【ロシア】より

…61年の勅令によって農奴身分から解放されたあとも,地主から分与された土地に対して買戻金を支払わなければならなかった。
[村むらのくらし]
 帝政期には国有地と地主の領地とを問わず,農民たちは村単位でミールmirあるいはオプシチナobshchinaと呼ばれる共同体をつくっていた。納税や年貢や兵役などの義務を共同体が連帯責任の形で負っていたのである。…

※「ミール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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