保安隊(読み)ホアンタイ

デジタル大辞泉 「保安隊」の意味・読み・例文・類語

ほあん‐たい【保安隊】

警察予備隊改編したもの。昭和27年(1952)に設置。同29年、自衛隊に改編。

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精選版 日本国語大辞典 「保安隊」の意味・読み・例文・類語

ほあん‐たい【保安隊】

〘名〙 昭和二七年(一九五二)自衛隊の前身である警察予備隊を改組したもの。同二九年陸上自衛隊に改組。

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百科事典マイペディア 「保安隊」の意味・わかりやすい解説

保安隊【ほあんたい】

自衛隊の前身。保安庁法(1952年)により保安庁に設けられた国家防衛と警察を任務とする機関警察予備隊発展強化したもの。1954年国防を主務とし警察を副務とする自衛隊に移行
→関連項目陸上自衛隊

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「保安隊」の意味・わかりやすい解説

保安隊
ほあんたい

1952年(昭和27)7月31日制定公布された保安庁法に基づき、同年10月15日警察予備隊が保安隊に改編された。海上部隊の警備隊とともに治安維持を任務とした実力組織。1954年7月、自衛隊に改編された。

藤井治夫

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「保安隊」の意味・わかりやすい解説

保安隊
ほあんたい

1952年7月 31日保安庁法の制定により,それまでの警察予備隊を第1幕僚監部のもとに改編した陸上部隊。当初約 10万 8000人であった。同法では,海上部隊は警備隊といい,それまで海上保安庁所属であったものを,新たに保安庁の第2幕僚監部のもとに入れた。警備隊は,当初 127隻約3万 500tを保有した。その後,54年7月に保安隊は陸上自衛隊に,警備隊は海上自衛隊にそれぞれ再改編され,警察的機能から軍隊的機能へと移行した。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「保安隊」の解説

保安隊
ほあんたい

警察予備隊の後身。1952年(昭和27)7月公布の保安庁法により8月保安庁が設置され,同年10月15日警察予備隊を保安隊と改称定員を7万5000人から11万人に増強した。日本の平和・秩序の維持,人命・財産の保護を任務とするもので,独立回復・日米安全保障条約締結を背景に,治安維持を任務とする警察予備隊にくらべて国家防衛の側面が強まった。なお同年海上保安庁内に設置された海上警備隊も警備隊と改称,保安庁の管轄下に入った。

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旺文社日本史事典 三訂版 「保安隊」の解説

保安隊
ほあんたい

警察予備隊の後身。

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世界大百科事典(旧版)内の保安隊の言及

【自衛隊】より

… その後,51年に日本はサンフランシスコ条約によりアメリカ,イギリスを中心とする自由主義諸国との〈片面講和〉の条約を結び,同時にアメリカとの間に日米安全保障条約を結ぶことで,アメリカ陣営に決定的に参加する形で独立を回復した。同条約の下で軍隊を引き続き駐留させて日本の防衛を担ったアメリカは,日本の防衛力の漸増を〈期待〉したので,それに応じて52年8月に保安庁が新設され,警察予備隊は保安隊に,海上保安庁内の海上警備隊も保安庁内の警備隊へと改組された。保安隊は,〈新国軍の土台〉(吉田首相)とされ,法制度上もその任務が警察活動を一歩踏み出した〈平和と秩序〉の維持に求められ,また,実態面でも,公職追放を解除された旧軍人が続々と参加し,装備も強化されるなど,軍隊の性格が一段と濃くなった。…

※「保安隊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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