定額法(読み)テイガクホウ(英語表記)straight line method

デジタル大辞泉 「定額法」の意味・読み・例文・類語

ていがく‐ほう〔‐ハフ〕【定額法】

減価償却方法の一。固定資産の耐用期間を通して、毎期同一額の減価償却費を計上する方法。直線法。→定率法

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精選版 日本国語大辞典 「定額法」の意味・読み・例文・類語

ていがく‐ほう ‥ハフ【定額法】

〘名〙 (straight-line method の訳語) 減価償却の方法の一つで、固定資産耐用年数にわたって毎期均等額を減価償却費として計上するもの。直線法。→定率法

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「定額法」の意味・わかりやすい解説

定額法
ていがくほう
straight line method

固定資産に対する減価償却方法一種。毎年度同じ額の減価償却費を計上する方法で,償却計算の進行をグラフにして示すと直線となるため,アメリカでは直線法という。日本では税法で適用が規定されているために,実務上は定率法とともに最もよく利用されている。その特徴は計算が常識的でわかりやすく,償却額の均等計上を行うため,財務計算における減価償却費の均等負担に役立つことなどである。したがって歴史的にみて減価償却方法として最も早くから広く行われてきた。計算方法は固定資産の取得価額から残存価額を控除した額 (基礎価額) を見積耐用年数で除して求める。この残存価額とは当該固定資産を除却する時点でもまだ価値が残存する (たとえば売却などによる換金可能額) と認められる額のことで,日本の税法では通常取得価額の 10%を残存価額としており,その分の減価償却は認めない。なお無形固定資産については残存価額はゼロとしている。

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人材マネジメント用語集 「定額法」の解説

定額法

・定額法
・fixed amount method
・減価償却の計算方法の1つで、固定資産の価値が毎年同額下がると考える。
取得原価から残存価額を差し引いた残りを、耐用年数で割った金額が減価償却費
になる。
・一年当りの減価償却費=(取得原価-残存価額)÷耐用年数
・定額法は、毎年同額の償却を行うため、計算方法が簡単であるというメリットがある。一方、使用年数に比例して効率、価値が逓減する資産においては、収益費用が対応しないなどのデメリットがある。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「定額法」の解説

定額法

固定資産の耐用年数の期間中、毎期同一額を減価償却していく方法。(取得価格-残存価格)×(1/耐用年数)で算出する。計算が単純で償却額を算出しやすいというメリットがある一方、固定資産の収益力が低下し、保守費等がかさむ後年になると、負担比率が高くなるというデメリットもある。減価償却の方法には、このほか未償却残高に対して、毎期一定率の償却額を計上していく定率法がある。日本の税法では、無形固定資産は定額法で償却することになっている。

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世界大百科事典(旧版)内の定額法の言及

【減価償却】より

…もちろんその結果,費用化分は収益から回収され,固定資産の取替資金として役立つし(取替資金計算目的),また費用化された減価償却の累計額を考慮することによりその時点の固定資産の財産的価値を把握するのにも役立つ(財産計算目的)が,いずれにも限界があり,本質的目的とはされえない。
[減価償却法]
 減価償却の計算方法には種々のものがあるが,一般的方法としては定額法,定率法,産高比例法があげられる。(1)定額法とは,毎事業年度の償却額が一定額となるような計算方法で直線法とも呼ばれ,つぎの算式で計算される。…

※「定額法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」