懺悔懺悔(読み)サンゲサンゲ

デジタル大辞泉 「懺悔懺悔」の意味・読み・例文・類語

さんげ‐さんげ【××悔】

《「ざんげざんげ」とも》
月山羽黒山などの霊山に参る行者などが唱える言葉
歌舞伎下座音楽の一。江戸世話物で、貧しい町屋の幕開きや小悪党の出入りなどに用いる唄。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「懺悔懺悔」の意味・読み・例文・類語

さんげ‐さんげ【懺悔懺悔】

〘名〙
① (「ざんぎさんげ(慙愧懺悔)」の変化した語。「ざんげざんげ」とも) 富士、羽黒大山などの霊峰に登る行者などが唱える語。
歌謡・松の葉(1703)二・富士詣「富士詣の行人たちが、ざんげざんげ六根罪障、ざんぶりどんぶり」
② 歌舞伎陰唄の一つ。「与話情浮名横櫛」源氏店の場の与三郎と安五郎の出など、世話場の町人の出入りや貧家の幕開きなどに用いる。
※歌舞伎・霊験曾我籬(1809)八幕「錫杖入り、さんげさんげ、てんつつにて幕明く」
③ 江戸末期、乞食坊主などが山伏、修験者などの呪文に擬して大道を歌いあるいた滑稽、卑猥(ひわい)な門付歌。また、それを歌う乞食
※歌舞伎・網模様燈籠菊桐(小猿七之助)(1857)五幕「もし爰へでも来て居るかと、さんげさんげに化けて来て、内の様子を窺ったが」

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